2011年、あけましておめでとうございます。
信楽で過ごす元旦は3年ぶり。妹や弟も実家に集合し、大賑わいの一家団欒を楽しんだ。
それにしても空気が良いせいかよく眠れる。昨晩もその前も途中で目覚めることなく8時間くらい熟睡するだろうか・・・。少々寝過ぎのきらいもあるが(笑)、正月休暇くらい許されよう。
ところで、2月27日(日)の滋賀県立陶芸の森での愛知とし子コンサート(仮称)では、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」をメイン・プログラムに据えるが、創作物語を付け、しかも信楽小学校の児童たちにイメージ画を描いてもらったので、当日スクリーンに映す作品を選別する作業をした。子どもの絵はユニークだ。大人が想像もしないようなシーンが絵の具やクレヨン、色鉛筆などを使って見事に再現される。
ちなみに、愛知とし子の演奏する「展覧会の絵」は既に何度も耳にしているが、さすがにロシア物を得意とする彼女らしく、インスピレーションに満ちており、怒涛の終幕(「バーバ・ヤーガ」~「キエフの大門」)の力奏をひとりでも多くの方に聴いていただきたい。
僕が初めて耳にした「展覧会の絵」はオーケストラ版がフェドセーエフ盤(アナログ・レコード)、ピアノ原曲がホロヴィッツの有名なカーネギー・ホール・ライヴ盤。いずれも未だに人後に落ちない名演奏だと信じているが、「展覧会の絵」で実に驚いた音盤はチェリビダッケが手兵ミュンヘン・フィルと晩年に残したもの。
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編曲)
チャイコフスキー:幻想的序曲「ロメオとジュリエット」
セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
忘年会での話。W氏と話題になったのがチェリビダッケによるこの「展覧会の絵」。プロムナードから異様なテンポで、正直最初は受け容れ難かった。それでも、何度も聴くにつれチェリビダッケの言いたいこと、表現したいことはほんの少しだがわかるようになった。
ただし、最近思う。やっぱり、こういう表現は実演を聴かない限り真髄は絶対にわからない。何度も聴くための録音として指揮者自身が認識していないわけだから、そもそも繰り返し聴くには耐えない。1回限りの命を懸けた掛け替えのない「創造物」なり。
消えて無くなる運命の時間芸術とは、そもそも「今ここ」の芸術。
さて、音盤のない実家生活のため、10数年前の衝撃を思い出しながら今年1年の抱負を自己確認し、来るべき365日に思いを馳せる。
あけましておめでとうございます。
ムソルギスキー、ラヴェル、そしてチェリビダッケに捧げたい言葉。
「キッチュ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A5
万歳!!」
岡本太郎さんがかつて語ったように、
「何だ、これは!!」という驚きが、芸術に接する醍醐味ですよね(笑)。
今年も音楽に新鮮な驚きを覚える1年にしたいです。
そのためにも、岡本さんご夫妻には、
本年も、昨年以上にご教示よろしくお願い申し上げます!!
>雅之様
あけましておめでとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。
「キッチュ」いいですね!