小助川亮子ピアノリサイタル

liszt_sonate_argerich.jpg知人のお招きにより東京オペラシティリサイタルホールで開催された「小助川亮子ピアノリサイタル」に出掛けた。観客の入りは6~7割といったところか・・・。しかも、「敬老の日」のイベントではないのかと勘違いさせるほど(笑)どういうわけか聴衆の大半がシルバー層。

シューマン:クライスレリアーナ作品16
休憩
ラヴェル:ソナチネ
リスト:ピアノ・ソナタロ短調
小助川亮子(ピアノ)
14:00開演 東京オペラシティリサイタルホール

さぞかしアルゲリッチが同じ内容でやったらば凄いことになるだろうと予想されるようなロマン派ヴィルトゥオーゾ的果敢なプログラム構成。終演後にホワイエで少しばかりお話させていただいたが、ライフワークとしてベートーヴェンを中心に活動されており、テクニック的なバランスを崩さないために、時折今日のようなプログラムを組むのだという。失礼だが、全く期待していなかった小助川氏の今日の演奏は、技術といい音楽の創り方といい思った以上に素敵で、特に後半の2曲、つまりラヴェルとリストはこの小さなホールでやるのは少々もったいないかなと思わせるほど息もつかせぬ凄演だったと思う。

ロ短調ソナタなど、アルゲリッチやツィマーマン、あるいはブレンデルの名盤で嫌というほど聴き込んできたが、実演体験は初めて。というのも基本的にリストの音楽が苦手で、自分にとって特別なピアニストが演奏するのでなければ、あえてこの曲を聴くためだけにコンサートに出掛けようなどと思ったことがなかったから。しかし、この曲こそは生で聴かないことには絶対に真価がわかりようのない音楽だと確信した。リストが一世一代をかけ作曲し、ロベルト・シューマンに献呈しただけあるこの革新的なソナタは大変な魅力を持つ音楽なのである。

付け加えて、その前に演奏されたラヴェルのソナチネがまたお洒落で魅惑的なこと。わずか10分ほどの間、目を閉じながら夢想していたことは、「子どもの頃を回想して、母の愛を求める無邪気な大人」というおそらく誰もがもつ原風景。ラヴェルは、大人が童心に還るためにこの曲を書いたのではないかと好き勝手に想像しながら楽しませていただいた。

帰宅後復習。

リスト:ピアノ・ソナタロ短調
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)

ちょうど40年前(!)、アルゲリッチがメジャー・デビューして間もない頃の録音。もちろん、まだまだソロ活動の意欲旺盛で、演奏に一点の曇りもない極上のライブを聴かせてくれていただろうと想像ができる名盤。何度か彼女のソロを実演で聴いてはいるが、ともかく一度でいいから「マルタ・アルゲリッチ・ピアノリサイタル」-つまり、最初から最後までアルゲリッチのソロ!-というのを聴いてみたいものだ。

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