Boston “Walk On” (1994)を聴いて思ふ

ボストンの音楽はどんなときも明快で、根っから肯定的だ。
ラヴ・ソングとて囚われなく、時間と空間を超える。そして、その音楽は、一聴、古いようでいて、いつの時代にもマッチした普遍性を獲得しているのがミソ。それゆえに、何十年という時を経ないと、ある意味、その真価はわからない。

1994年の”Walk On”を久しぶりに聴いて、思った。
たぶん、彼らの音には好き嫌いがあるように思う。
あのとき耳にしたあの感覚より、ずっと腑に落ちる、僕にとっては永遠の歌。

・Boston:Walk On (1994)

Personnel
Tom Scholz (guitar, bass, drums, piano, organ, keyboard, clavinet, hand clapping, engineering)
Fran Cosmo (lead vocals)
Gary Pihl (guitar, hand clapping)
David Sikes (bass, background vocals)
Doug Huffman (drums)
Matt Belyea (hand clapping)
Bob Cedro (rhythm guitar, special effects, hand clapping)
Tommy Funderburk (background vocals)
Sean Olsen (hand clapping, rhythm guitar, flute)

I need your love
I want you every way
I need your love
Can’t help this feeling coming back everyday

人は誰でも人に愛されたいもの。
人間には純粋に愛が必要なのだと思う。

ただし、誰しも仮の自分に翻弄されていることが僕はとても気になる。
喜怒哀楽を超えて、もっと平穏であれば良いのに、積み重ねてきた習慣にこだわってしまうのだ。もっと大事なことがあるのだと、トム・ショルツはいつも教えてくれる。

フラン・コスモの歌声を初めて聴いたとき、僕はとても嬉しかった。
ブラッド・デルプの歌唱に優るとも劣らぬ歌だったから。
いや、外に発散されるエネルギーという意味では、コスモの方が圧倒的に上位かも。
個人的には、”What’s Your Name”以降、”Magdalene”、”We Can Make It”という流れが白眉。中でも”Magdalene”の美しくも強靭なメロディ。

Magdalene, let me hear it said so I am sure
Answer me —can’t you see that’s all I’ m waiting for?
Here I am on my knees once more
Magdalene

豊かだ、慈悲だ。あれから四半世紀が経過する。

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