新宿法人会主催の「簿記講習会基礎コース」に出席した。1回2時間半、全7回のコース。格安の費用だったことと、こういう地に足のついた勉強も少しくらいはしておいた方がいいだろうと考え申し込んだもの。どうも子どもの頃から僕はいわゆる数字に弱い。簿記3級レベルの講座とはいえなかなか新鮮だった(笑)。今日は初回だから、とにかく基本原理-すなわち貸借対照表と損益計算書の読み方を中心に教わる。何だか高校生の頃に戻ったような気持ちで例題や練習問題を解き、とても不思議な感覚を味わった。会社経営の基本だし、それほど難しいものじゃないので驚くほどのことではないが、いくつになっても「学ぶ」姿勢=Inputは重要である。
僕の趣味は音楽を聴くこと(本当は楽器ができれば言うことないのだが、残念ながらできない)である。音楽は数学と極めて密接な関係にある。J.S.バッハやバルトークの音楽などはまさに数学的に構築されており、数学的思考力に優れているとより一層深く楽しめるのだろうと想像すると悔しくなる。それくらいに僕は「算数」が苦手だ。
本日、滋賀短期大学から公開講座の正式依頼書とパンフレットなど一式が郵送されてきた。10月21日(金)に愛知とし子のピアノとともに『早わかり「癒し」のクラシック音楽』と題し、講演をすることになっているのだが、どうやら数多の大学教授たちを差し置いてメイン講師になっているようでびっくりした。100名くらいの市民の方を相手にお話を交え、楽しく愉快にクラシック音楽に親しんでいただこうとは思うものの、今から緊張感いっぱいである(笑)。
宇宙は無限大である。人間の身体は無限小である。数字も無限大であり、また無限小である。そして音階も無限大であり、無限小なのである。そのあたりの神秘性の共通が興味深い。
バルトークは1926年から39年にかけピアノ小品集「ミクロコスモス」全153曲を断続的に作曲した。1曲1曲が極めて短い練習曲だが、「ミクロコスモス」というタイトル通り小宇宙的な拡がりをもつ傑作だ。バルトークはもともと宇宙や数学に造詣が深いのだろう、その音楽に黄金比やフィボナッチ数列を取り入れている。実際彼の理知的な顔つきは数学者か物理学者に思えるほどだ。
バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz.106
エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
1936年に作曲されたこの音楽に初めて触れたのが1983年頃だったか。当時ビクターから発売されていたこのムラヴィンスキー盤での体験(カップリングは確かシベリウスの第7交響曲)。両曲とも哲学者然としたムラヴィンスキーにぴったりの楽想で、シベリウスの7番などおそろしいまでの凝縮力を秘めているのだが、「弦チェレ」もレニングラード・フィルを完璧なまでに統率し、一糸乱れないアンサンブルにより超絶の演奏を聴かせてくれる。バーンスタイン盤やデュトワ盤も愛聴するが、ムラヴィンスキーの前では大人と子どもほども差がある。ムラヴィンスキー死して20年。あぁ、実演を聴きたかった・・・。
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