遠足前の気分?

brahms_knappertsbusch_vpo.jpg昨晩はどういうわけかうつらうつらと寝付けず、結局浅い眠りのまま6時過ぎに起床。第5回「人間力向上セミナー」を開催する。何と4名もの方がヘルプをしてくれるということで大変ありがたい。受講していただいている方も皆さん目的意識を持ち、前向きでかつ素直。僕自身、気分が良かったのか少々話も長くなり、終了予定時間を小1時間オーバーした。反省会は曙橋駅近くの中華料理屋。やっぱり中華は今の僕にはヘヴィーだ。

九州からセミナー受講のため上京しているHの弟Mが我が家に昨晩から泊まっている。ミーティングが終わり、家に辿り着いたのが21:00前。Mは就職活動中の学生だ。素質はとてもいいものをもっている。しかし、一方弾けることができないという弱点もある。だから、特に初対面の人からは誤解される。暗い少年と思われてしまうのだ。就活中の学生にとっては致命的だ。セミナー中も「殻を破れ!」というニュアンスのことを言った。帰宅後も「殻を割れ!」と口酸っぱく言った。しかし、本人曰く「弾ける」ことがどういうことか体感的にわからないらしい。やっぱり致命的だ(笑)・・・。(とはいえ人間の本質を見抜いてくれるレベルの高い人事採用担当者に出逢えたら何かが変わるかもしれない。それほど潜在的には「光る」ものを持っているのだ。)

ブラームス名演集
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

「大学祝典序曲」、「ハイドンの主題による変奏曲」、「アルト・ラプソディ」、「悲劇的序曲」を収めた燻し銀の如くの渋いアルバム。ヨハネス・ブラームスは暗い性格の持ち主だったと思われる。おそらく人前で弾けることが苦手だったのではないだろうか。しかし、彼には作曲という得意技があった。ゆえに楽曲を創作するという形で自らの情念や想いを形にした。そしてその彼を救ってくれたのがロベルト&クララのシューマン夫妻。出逢うべくして出逢った歴史的必然。人には誰でも人生で転機となる重要な出逢いがある。そのチャンスを逃さなければきっと花開く。Mにもチャンスを拾って欲しいと強く願っている。

ブラームスの楽曲は、たとえ爆発したとしても内に内にと入り込んでいく多湿性が特徴だ。決して人前で「弱さ」を見せることができない。「弱い」ことが明らかにわかっているのに悟られまいと一生懸命に隠す純なところが逆にかわいい。かたやクナッパーツブッシュは明るい豪放磊落な性格の持ち主のように僕は思う。まさに作品と演奏家が水と油のような関係なのだ。しかし、このアルバムは良い。スタジオ録音のクナはとにかく大人しい。ただ唯一「大学祝典序曲」だけはクナッパーツブッシュ節丸出しの独壇場といえる。

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