革命と前衛と・・・

prokofiev_alexander_nensky_gergiev.jpg本日はW社主催の講師スキルアップ・セミナー「教え上手になる!」。講師は株式会社ラーンウェル代表取締役の関根雅泰氏。大人を相手にいかに上手に教えるかのテクニックを正味5時間懇切丁寧に楽しく教えていただいた。僕は基本的に受講生全員が満足するようなセミナーの提供を心がけようとしているのだが、特に社員研修の場合、8割に満足してもらう作りでいい(語弊のある言い方だが・・・)というお話に「なるほど!」と思った。どんなものでもそうだが、全てに満足感を与えられればベストだが、人間である以上十人十色でなかなかそうもいかないというのが現状なのだろう。あとはいかにその場に参加していただいている皆様の生の声を抽出し、それをベースに講習を進行していけるかどうかが鍵である。

帰宅後、先日NHKで放映された「悲劇のロシア」~第5回・破滅した革命詩人マヤコフスキーを視る。36歳で自殺したロシア・アバンギャルドの詩人、マヤコフスキーは結局は体制(つまり、スターリン)にプロパガンダとして利用され、いわゆる「ソビエト社会主義リアリズム」の象徴的詩人として祭り上げられるに至った。しかしながら、マヤコフスキーが心酔した「革命」というのは抑圧的な独裁政治のことを差すのではなく、もっともっと叙情的な、いわば人間的な性質を保持できるような社会を実現するような「コト」を旨としていたのであり、まさにそれがマルクスやレーニンが理想とした「ユートピア」であったのだろうと考えさせられた。死の2日前に彼が書いた遺書。

これがいわゆる・・・
「一件落着」
愛のボートは
生活とぶつかってこなごな

理想と現実のバランスをとることの難しさ、か・・・。

プロコフィエフ:スキタイ組曲「アラとロリー」作品20
ワレリー・ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管弦楽団&合唱団

ロシア・アバンギャルドの急先鋒であったプロコフィエフが1914年に産み出した傑作。ディアギレフからはストラヴィンスキーの二番煎じだとしてバレエ上演を拒否されるものの、異教の世界を描いた奇怪な(?)作品として後世に残るべき名作であると僕は思う。
スターリンが権力を掌握して以降、ソビエトは「社会主義リアリズム」の名の下、前衛的な芸術家の排斥、粛清を繰り返し、プロコやショスタコもご他聞に漏れず、結果「わかりやすい」音楽を書くようになったのだが、やはり若き日のプロコフィエフの内に漲るエネルギー、オーラは別格。人間の持つ内なるリズムを喚起する・・・。

それにしても船の衝突事故が多い。何だろう・・・?

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