父は耐えるほかなし

昨日は満月だったのでモノだけじゃなく自分自身の思考も含め捨てるものは捨てるという決心をした。何だか効果は抜群なようで、いろいろなことが整理されて現象化する。偶然といってしまえばそれまでなのだが、やはり「内なる力」が働いているのだろう。
自分にとって必要なもの、正しい方向を向いているものは必然的に残され、一方、不要なもの、間違った方向を向いているものは明らかに消されていく。長い間、連絡の無かった人から電話が入る。ビジネスの懸案事項においても進展のあるものもあれば、頓挫するものもはっきりと答えが出る。いずれにせよ、自分自身の向かう方向だけはぶれないようにすることが大切である。心静かに自らを省みつつ、確実に前に向かって精進していけば必ずや「正しい」方向に進むはずなのだから。

そんなことを考えながら、ふと、朝日新聞の夕刊の一面を見ると、「素粒子」欄に、

一人は力士の子を失い「息子だけでたくさん」。一人は記者の倅を亡くし「ああした仕事だから仕方ない」。父は耐えるほかなし。

とあった。

ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」~ヴォータンの告別と魔の炎の音楽
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ジョージ・ロンドン(バス・バリトン)

大作「ニーベルンクの指環」の第一夜、楽劇「ワルキューレ」の最終幕ラストシーンで神々の長ヴォータンによって歌われる音楽。

裏切り者である最愛の娘ブリュンヒルデに罰を与えなければならないヴォータン。葛藤の末、「せめてつまらない男が自分を手に入れることが無いようにと、岩山に炎の壁を作って欲しい」という娘の願いを受け入れたヴォータンは、抱擁と接吻で彼女の力を奪い、眠りにつかせ、焔の神ローゲを呼び出して、岩山を勇気なきものは近づくことのできない炎に包ませる。やはり、父は耐えるほかなし、なのか・・・。
そのヴォータンのやるせない心情を綴ったクライマックスの音楽。圧倒的な音量と金管楽器が咆哮する超人クナッパーツブッシュの指揮がまた素晴らしい。

※このCDに収録されている楽曲はどれも魅力的だ。ワーグナーを聴くならまずはこのCDからじっくり何度も繰り返聴き返すことをおすすめする。

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