夏はビーチ・ボーイズの季節である。そして、ビーチ・ボーイズといえば「海」というのが定番だ。でも、梅雨明け前のじめじめした空気の中、しかも「海」とはかけ離れた都心の一室で聴くのはちょっと場違い、というよりあまり気分が乗らないかも・・・。
デビューから数年、売れっ子バンドとして東奔西走し、ある意味レコード会社の画策により「サーフィン・ミュージック」の申し子的存在として60年代のポップス市場に君臨した彼ら。しかし、無理な活動がたたり、音楽的バックボーンであったブライアン・ウィルソンが精神に破綻を来し、グループから脱落していく。そのブライアンが1965年、たった一人で(他のメンバーはツアーに出ており、帰国後コーラスなどをオーバーダビングしアルバムが完成したらしい)スタジオに篭り創出した傑作アルバムがこれである。
The Beach Boys:Pet Sounds
いまや、知らない人がいないほどのメジャーなアルバムとなっているが、発表当時はほとんど見向かれもせず、逆に従来のビーチ・ボーイズ・ファンからそっぽを向かれた問題作でもある。確かに「海」や「サーフィン」とは無縁の音楽が並ぶ。しかし、1曲目の「Wouldn’t It Be Nice」から13曲目「Caroline, No」まで全曲完璧なハーモニーと演奏を聴かせてくれる。そして、それよりも何よりも1曲1曲の楽曲のレベルの高さ。40年以上経過する今聴いても常に新鮮であり、感動的である。単なるポップス音楽と侮るなかれ!
ブライアンは20世紀を代表する天才アーティストであると断言できる。少なくともこのアルバムを残しただけで「神」の領域である・・・。とにかく美しい!!!!
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[…] ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールでブライアン・ウィルソンは超名盤「ペット・サウンズ」の完全再現ライブを敢行したのだが、その時の音源を基にしたCDを。残念ながら、 […]
[…] ちらの方は”Darlin’”から始まり、”Wouldn’t It Be Nice”、”Sloop John B”と続く!!!(”Pet Sounds”の名曲たちがライブで再現されている!しかし、それにしても健闘はしているがBrianの […]