炎の指揮者

昨日は高崎まで出向き炎の指揮者・小林研一郎を久しぶりに聴いてきた。
SWO(スーパーワールドオーケストラ)は各々のメンバーは世界各国のテクニシャン揃いのオーケストラ。とはいえ所詮は臨時編成のオケであるゆえ、多少の乱れはしょうがないところ。ましてや連日日本各地で演奏旅行なものだから疲れは相当溜まっているようだ。

ピアノの梯剛之君もちょっと疲れてるかなぁ、と僕には感じられた。
ただ、流石はコバケン。プロデューサーの話ではオケのメンバーは開演時間ぎりぎりに高崎入りし、リハーサルをやっていないという。すごい自信ですね。

というわけで、演目のラストはまたしてもベートーヴェンの交響曲第7番イ長調作品92。土曜日に葛飾で聴いたヴァシャーリ指揮・同オケの時と比べて演奏そのものは大変熱いもので(会場も冷房が効いておらずチョー暑かった・・・)、アンコールに終楽章のコーダを繰り返し演奏してくれた。最後は、観客総立ちの大拍手。見事な演出です。

ところで、コバケンといえばチャイ5。
というわけで氏の十八番−チャイコフスキーの第5交響曲を聴く。

チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調作品64
小林研一郎指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

以下はウィキペディアからの引用だが、
「第1楽章の美しさは彼の同性愛の想像から、ある男性を描いているとされている。冒頭はその同性愛からくる不安さと憂鬱さを描き、次第に自らの世界に走るとの見解が出ている。」ということらしい。
確かにチャイコフスキーは「ホモ」だったといわれているが、この曲が上記のように描かれていたとは初めて知った。というより、「性倒錯」的なニュアンスをもってるとは思えないバランスの取れた曲だし、作曲者がどういう気持ちを込め書いたかは知る由もないことであり、ただ単純に「音の波動」に埋もれて聴いたほうがある種感動的だと思うんだが・・・。

ともかく極端な話、誰がどういう風に演奏しても生で聴くと感動させられてしまう「効果的」な音楽といえる。中でも、この小林盤は一家に一つとも言うべき名曲の名盤である。

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