エマニエル夫人

キング・クリムゾン。プログレッシブ・ロック界の雄。
1984年頃彼らのファースト・アルバム「クリムゾン・キングの宮殿」を初めて聴き、滅茶苦茶感動した。そして、その直後聴いたのが「太陽と戦慄」。 1972年発表の大傑作アルバムである。リーダーのロバート・フリップは1974年に突如クリムゾンの解散を発表し、その後様々なアーティストとのコラボレートを経、1982年にキング・クリムゾンを再結成した。再結成クリムゾンも3年で潰え、1990年代半ばに再々結成をし、メンバーチェンジを頻繁に繰り返し現在に至っているようだ(今、活動をしているのかどうかは定かではない)。

しかし、基本的に1980年代以降のクリムゾンはキング・クリムゾンではない。はっきりと言い切る。1969年から1974年というたった5年の短い期間活動したバンドこそが真正なのである。中でも、1972年〜74年のパーソネルは不滅の布陣である。

ロバート・フリップ(ギター)
ジョン・ウェットン(ヴォーカル&ベース)
ビル・ブラッフォード(ドラムス)
デヴィッド・クロス(ヴァイオリン)
※1972年のみパーカッションでジェイミー・ミューアが参加している。

上記不滅のメンバーによるデビュー・アルバム「太陽と戦慄」を聴く。

1曲目はジェイミー・ミューアの不気味な「チロチロ」というパーカッションから静かに始まる。まもなく、エレクトリック・ヴァイオリンが小刻みに震えながら伴奏を奏する中、突如ロバート・フリップのエレクトリック・ギターが炸裂し、その後は変拍子の嵐・・・。
ストラヴィンスキーの「春の祭典」を髣髴とさせるロックの大傑作、いや、20世紀の大傑作「太陽と戦慄パート1」。

ところで、ちょうど同じくらいの時期、たまたまテレビの洋画劇場で「エマニエル夫人」(この映画は中学生くらいから見たくて見たくてしょうがなかったんだが、当時は見る術がなかった)を視ていたら、突如「太陽と戦慄パート2」のメロディーが流れてびっくりした。それもいわゆるレイプ・シーンでである。。。クレジットにクリムゾンの名前がなかったので後々調べてみると何と盗作問題ですったもんだがあったよう。
しかし、よりによって「強姦シーン」とは・・・。確かに音と映像は妙にマッチしてたけど・・・。


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