また大きな余震が・・・

11日という日は「災難」を呼ぶ日なのだろうか。
夕方、カメラマンの関根孝さんがエルーデ・サロンにいらっしゃり、震災後初めてお会いしたものだから、その時の様子やその後のこと、あるいは先日の石巻市での活動のことなど話に花が咲いた。彼曰く、今一番の関心事、否、心配事は福島県の原発問題なのだと(そのことを独りで考えているとブルーな気分になるのでともかく話し相手が欲しかったということらしい)。確かに新聞にせよテレビにせよ、我々が必要としている欲しい情報はほとんど流されず、明らかに情報がコントロールされているかのようにも思われる(頼りになるのはYoutubeやインターネット上の限られた情報だが、それですら数時間後には削除されてしまうことが多い)。ともかく我々が知りたいのは「真実」のみ。もちろんパニックになるのを避けるという表上の意図はわかるが、どうでも良い情報が紙面の多くに割かれている状況は何とかしてもらいたいもの。

そんな話をしていたせいか、大きな余震がまた福島県を襲った。東京でも相当揺れた。震度4らしい。身体は随分順応するようになってきたが、それでもこのクラスになるとヒヤッとする。とはいえ、こればかりは人力でどうすることもできず、ただただ祈るのみ。

ところで、2年前、エルネスト・アンセルメ没後40年の年にまとめて再発されたドビュッシーの管弦楽作品集には2種の「海」が収録されている。例によってしっかりと聴き込んでいないものだから、そんなことすらすっかり忘れて、しまってあったものを引っ張り出してきた。ネットで検索して件の録音たちについていろいろと調べてみると、録音データについて様々混乱があるらしいが、巨匠が愛して止まなかった楽曲ゆえ、じっくりと聴き比べ、聴き込んでみるにはうってつけかと思っている。ちなみに、解説書を読んでみると、ジュネーヴのヴィクトリア・ホールは1980年に全焼した模様で、ということは、かれこれ20年前に何度か通ったあのホールは再建されたものだったということになる。てっきりあの頃、ここでアンセルメがドビュッシーなどの録音をこなし、バックハウスがベートーヴェンのソナタ全集をいれたたものだと思い、その場で感慨に耽っていたのだけれど・・・。

ドビュッシー:管弦楽曲集
エルネスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団
(1955年~1964年録音、ジュネーヴ)

夜になって風雨が激しくなってきた。茨城県では大雨警報というが、何ともこんな時に限って・・・。大自然の無情を感じる・・・。


2 COMMENTS

雅之

こんばんは。

原発事故の件は、お察しの通りだと私も思います。
日頃から、ちょっと科学に興味のある人なら、私のようなド素人でも、マスコミやマスコミに登場する御用学者たちの嘘は、すぐに見抜けます。

アンセルメの「海」では、だいぶ前に、第3楽章のトランペットの扱いについて、面白い事実があることを、Kenichi Yamagishi さんのサイトで知りました。このサイトにも、貴重な知識を与えていただき、心から感謝しています。
http://classic.music.coocan.jp/orch/debussy/deb-sea.htm

なお、彼も、今回の原発事故について激しく怒っています。当然でしょう。
http://classic.music.coocan.jp/_opinion/index.htm

※ 娘のピアノ発表会は、大親バカですが、ずいぶん上手になったと感心しました。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
今朝も東京は大きな余震が続きます。

ところで、「海」についての貴重な情報をありがとうございます。Kenichi Yamagichiさんのサイトは丁寧で勉強になります。ありがとうございます(雅之さんからご紹介いただいているサイト管理者は偶然にも東北に関係のある方が多いようですね)。

>娘のピアノ発表会は、大親バカですが、ずいぶん上手になったと感心しました。
おめでとうございます。
子どもは進歩が速いですからね。一度拝聴させていただきたいほどです。

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