
世界を席巻した4人の物語は数多あるが、こういうライヴをみると、唯一無二の、他には考えられない、縁によって生じた奇蹟のバンドの一つだと断言できる。
(ビートルズにせよクイーンにせよ、代替のメンバーは考えられない、唯一無二のバンドはたくさんあるのだけれど)(笑)
1975年、アールズ・コートでのレッド・ツェッペリン。
ただひたすら音楽を堪能するが良い。
凄まじいエネルギーに没入するが良い。
・Led Zeppelin:Stairway to Heaven (1975)
Personnel
Robert Plant (vocals)
Jimmy Page (guitars)
John Paul Jones (bass, keyboards)
John Bonham (drums, percussion)
よくできた「映画」だ。
映画がドキュメントでないとしたら、それは夢である。そういう意味では、もっとも偉大なのはタルコフスキーである彼は夢遊病者のような確かさで夢の世界を動きまわり、けっして説明することがない。いったい何を説明したらいいのだろうか。彼は自分のビジョンをもっとも難しいが、しかし、もっとも柔軟性のあるメディアによって表現することのできた、幻を見る人間なのである。私は、彼がいとも自然に動きまわっている部屋の扉を一生涯、叩き続けているようなものだ。
~イングマール・ベルイマン/木原武一訳「ベルイマン自伝」(新潮社)P83-84
ライヴならではの即興風のアレンジ、さすがのプラントもキーを低くしてのヴォーカルだけれど、歌そのものは間違いなくプラントのもの。現実なのか夢なのか、その狭間にあって、半世紀い余り前の歴史的ビジョンをこうやって見せられたとき、レッド・ツェッペリンも、アンドレイ・タルコフスキー同様、「もっとも難しいが、しかし、もっとも柔軟性のあるメディアによって表現することのできた、幻を見る」ことのできたバンドだったのだろうと僕は思った。
リアルタイムで触れてみたかった。

