ジャーニーの「フロンティアーズ」

ゆっくり旅でもしたいなと夢想しながら、久しぶりにJourneyを聴いた。
かつてアナログ盤で音楽を聴いていた時代は、ジャケットからそっとスリーヴを取り出し、さらにゆっくりと盤面に指紋が付かないように丁寧に指でつまんでターンテーブルにのせ、徐に針を落とすという儀式があった。ちょうど僕が大学に入学したばかりの頃、つまり東京に出てきて間もない頃、世間ではMTVやらFENやら、田舎でクラシック音楽ばかりを聴いていた小僧には到底縁のない最先端のメディアから、流れてくる流行りの音楽を奏でるバンドのひとつにJourneyがいた。まったく垢抜けない姿でディスコとやらにも何度か通ったっけ・・・。”Separate Ways”を耳にすると、どうしてもあの時の、右も左もまだ知らない、純粋で無垢な(笑)頃の自分のことを思い出す。

少なくともロック音楽のレコードをそう易々と買うお金も勇気も持ち合わせていなかった。だから、当時よくお世話になっていたのがまだ出始めのいわゆるレンタル・レコード店。三鷹駅前のYou & Iだったか・・・、200円か300円か、記憶は定かでないが、かのJourneyの音盤も借りて、カセット・テープに録音し、繰り返し聴いた。聴いて、聴いて、聴いた。

Journey:Frontiers

Personnel
Steve Perry(lead vocals)
Neal Schon(guitars, vocals)
Jonathan Cain(keyboards, guitars, vocals)
Ross Valory(bass, vocals)
Steve Smith(drums)

ひとつ前の”Escape”から立て続けにヒットを飛ばしていた彼らは当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったが、The Beatlesの洗礼を受け、ロック音楽に目覚めた僕の脳天はこれによって強烈な一撃を食らった。何よりSteve Perryの伸びのある透き通った声が美しい。Neal Schonのリード・ギターも。

そういえば・・・、楽しみにしていた次のアルバム” Raised On Radio”がリリースされたのは1986年5月。そう、チェルノブイリ原発事故の直後だったことを思い出した。世の中では相当に騒がれていたが、世間知らずの学生はまったく他人事で、ニュース画像を横目にJourneyを聴いていた・・・。20数年後に、まさか日本が同様の事故に見舞われるとは思ってもいなかった・・・。


3 COMMENTS

雅之

おはようございます。

>20数年後に、まさか日本が同様の事故に見舞われるとは思ってもいなかった・・・。

原発賛成音頭
歌:ザ・タイマーズ/作詞・作曲: Zerry

さあさ皆さんきいとくれ
原発賛成音頭だよ
これなら問題ないだろう
みんな大好き原子力
ソレ原発賛成(原発賛成)

うれしい原発 楽しいな
日本の原発 世界一
何にも危険はありません
みんな仲間さ 原子力
ソレ原発賛成(原発賛成)
原発賛成(原発賛成)

ハイ 今日もきれいな雨が降る
排気ガスなど出やしない
安全第一守ります
最高なんだよ 原子力
ソレ原発賛成(原発賛成)
原発賛成(原発賛成)

一家に一台 原子力
原発推進 当たり前
夜になっても明るいよ
みんな電気のおかげです
ソレ原発賛成(原発賛成)
原発賛成(原発賛成)
コラマタ原発賛成(原発賛成)
原発推進(原発推進)
ヨイショ原発賛成(原発賛成)
原発推進(原発推進)
原発賛成(原発賛成)
コラマタ原発推進(原発推進)
原発賛成だ(原発賛成)
原発推進(原発推進)
コラマタ原発賛成(原発賛成)
原発推進(原発推進)
原発賛成ト(原発賛成)
オーッ

(1989年/ザ・タイマーズ)

http://www.youtube.com/watch?v=9V7l3fOMwYM

1980年代後半、名作「カバーズ」
http://classic.opus-3.net/blog/?p=4115
を、圧力をかけて発売禁止に追いやった犯人は誰だ?
東電?
いや、それだけじゃなくて、
民度が低かった僕たち国民ひとりひとりです。

返信する
岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。

>民度が低かった僕たち国民ひとりひとりです。

まったくその通りですね。
忌野清志郎はやっぱりすごいです。

返信する

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