昨日の嵐が嘘のよう

昨日の嵐が嘘のよう。
最近は自転車であちこちを移動するようにしているが、靖国神社の前の桜並木がとても美しかった。真新しいスーツ姿の新人君たちが至る所を闊歩し、また春が来たなという印象。そういう僕もこれから本番をいくつも抱えており、新鮮な思いでひとつひとつ取り組もうと気持ちを新たにしたところ。

明日からの合宿に向けての事前準備も済んだことなので、今夜はリラックスしようと(毎日リラックスしてるけど・・・笑)ビル・エヴァンスを。伝説のトリオの後、しばらくの間をおいて復活したエヴァンスの、哀愁感漂うバラードと泣くようなピアノがとても素敵。おそらくストラヴィンスキーも聴いただろう。腰を抜かすというより、思わず涙が込み上げてくる、そんな音楽の宝庫。オリジナル曲を最初と最後に配置し、間の6曲はスタンダードという構成。

The Bill Evans Trio:Moonbeams(1962.5.17,29&6.5録音)

Personnel
Bill Evans(piano)
Chuck Israels(bass)
Paul Motian(drums)

スコット・ラファロの後釜として入ったイスラエルはある意味分が悪い。あの張りつめたような三者の緊張感は随分後退している(それは、エヴァンスやモチアンがトリオという形態に慣れ、余裕が生まれている証拠でもあるから、だからと言って弛緩した音楽が続くという意味でもない)。
どうして今日この音盤を取り出したか・・・(ちなみにジャケットの女性はNico!!)。
6曲目の”It Might As Well Be Spring”を聴きたかったから。もともと1945年度のアカデミー映画主題歌賞を獲得したミュージカル映画「ステイト・フェア」の音楽で、エヴァンスがトリオ用に編曲したもの。
原曲の歌詞は以下の通り。春でもないのに、春の熱に浮かされたような気分に陥るフレイク家の長女マージーのナンバー。

I’m as restless as a willow in a windstorm
I’m as jumpy as puppet on a string
I’d say that I had spring fever
But I know it isn’t spring
I am starry eyed and vaguely discontented,
Like a nightingale without a song to sing
Oh why should I have spring fever
When it isn’t even spring…

嗚呼、昨日の嵐が嘘のよう。


4 COMMENTS

雅之

こんばんは。

アハハ、ご紹介の音盤も私の生まれた1962年ですか! ですが、未聴・勉強不足で何も語れません。
あっさり私の負けです。

悔しいから、もう恥も外聞も捨てヤケクソです。

映画「ゼロの焦点」の時代設定である1957年にタイムスリップして、所有のDVDから超ベタに今夜も行きまっせ!!

「嵐を呼ぶ男」HDリマスター版
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%B4%BB100%E5%91%A8%E5%B9%B4%E9%82%A6%E7%94%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF-GREAT20-%E5%B5%90%E3%82%92%E5%91%BC%E3%81%B6%E7%94%B7-%EF%BC%A8%EF%BC%A4%E3%83%AA%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E7%89%88-DVD/dp/B0057D244A/ref=sr_1_1?s=dvd&ie=UTF8&qid=1333540949&sr=1-1

返信する
岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
雅之さんに敬意を表して狙っております(笑)

1960年前後、つまり昭和30年代というのは音楽的にもエネルギッシュな名盤が多いですよね。
ついつい生まれた周辺の音盤を採り上げてしまいます。

>「嵐を呼ぶ男」HDリマスター版

オンタイムで経験しておりませんが、こちらも懐かしいですね。
ありがとうございます。

返信する

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

アレグロ・コン・ブリオをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む