零戦の素材はジュラルミン。そしてその厚さは何と0.4mm。一方の米軍軍用機は5mm。実に10倍の差。そのことだけを考えてみても神風特攻隊の行為は無謀だったことがわかる。いや、確かに軽量による小回りの利く飛行は当初は相手を翻弄したそう。しかし、連合軍も馬鹿ではない。研究され尽くした結果、簡単に撃ち抜かれ、そのことが戦局の悪化に拍車をかけた。
先月訪れた知覧特攻平和記念館で見たものを思い出した。零戦のあまりのちゃちさに驚く自分がいた。なるほどそうだったか・・・。
素材は真鍮だけれどホルンの厚さは何と0.4mmだと知った。それ以上だと重過ぎるのだと。しかし、零戦と同じであったことにある意味感激。僕は即座にジークフリートの角笛を思い出した。ジークフリートは世を救うために生れ出た英雄である(実際は女性の純愛、すなわちブリュンヒルデの自己犠牲によって救われるのだけれど)。しかし残念なことに非業の死を遂げる。まさに神風的世界とのリンク。これはまったく偶然のことだろうけど、この符合に身震いしたのも確か。
ホルンと言えば、リヒャルト・シュトラウスだ。いや、というより古典派の時代から実にオーケストラの要となるのがホルンという楽器なのだ。モーツァルトにおいてもベートーヴェンにおいても・・・。そして西洋音楽史の流れの中で極め付けがシュトラウスということになる。
「ばらの騎士」第2幕。導入部のオーケストラの色彩の相変わらずの見事さ。音楽が高揚する中でオクタヴィアンが登場しての、ばらの騎士の口上。木管と金管の妙なる響き、そしてチェレスタとハープによる分散和音の響きが堪らない。
颯爽と、そして活き活き・・・。繰り返す。カルロス・クライバーの「ばらの騎士」は絶対。嗚呼、この音にずっと浸る幸せ、そして恍惚感。
名古屋滞在中。とても素敵な一日。様々発見あり。
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