ダヴラツのカントルーブ「オーヴェルニュの歌」を聴いて思ふ

songs_of_auvergne_davrath頭が回らぬ。酔いのせいもある、暑さのせいもある。
立っているだけで汗が噴き出す灼熱地獄の戸外を避け、屋内での昼下がり・・・。
カントルーブの「オーヴェルニュの歌」第1集から「バイレロ」のアンニュイな響き・・・。

羊飼いが川を渡る。気にしないでバイレロを歌おう。

夏の記憶が蘇る。あの頃、この歌をよく聴いていたっけ・・・。
どんな国にも、どんな地方にも、あるいはどんな民族にも独自の歌、いわゆる民謡と呼ばれるものがある。それは大抵が口承によって伝わってきたもので、ブラームス然り、バルトーク然り、例えば世の大作曲家たちは、そういう「民謡」、「俗謡」を探し求め、蒐集した。

どんなものでも、語り継がれる「遺産」には相応の魅力がある。ジョセフ・カントルーブが編曲した5集に及ぶこの歌曲集も同様。得も言われぬ懐かしい旋律と長閑で牧歌的響きに身も心も安らぐ。

オーヴェルニュの歌(ジョセフ・カントルーブ編曲)
・第1集~第5集
・民謡集(オーケストラ編曲:キングスレイ)
ネタニア・ダヴラツ(ソプラノ)
ピエール・ド・ラローシュ&ガーション・キングスレイ指揮のオーケストラ(1962&1965録音)

それにしても、全曲を初録音したネタニア・ダヴラツの巧さ!!8ヶ国語を自由に操ることができるという才もさることながらひとつひとつの歌に込められた感情表現を聴くだけで、この人の決して高尚ぶらない「自然体」の美しさに惚れ惚れするのだ。

「ソウニ、ソウニ、ベニ、ベニ・・・(眠りよ、やっておいで)」、第3集第4曲「子守唄」の冒頭のこの歌声に心が洗われる。何という美しい音楽であり、歌であることか。
第5集第2曲「わたしの小さい時に」における感情のこもった愛苦しい歌に悶絶・・・(笑)。

何も考えることなくひたすらダヴラツの「オーヴェルニュの歌」。
ただひたすら・・・、聴く。
そんな日があってもよかろう・・・。

そういえば「広島の日」。祈りだ・・・。

 

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