たまにはただの日記を・・・

debussy_abq.jpg桜新町での打ち合わせ後、二子玉川のO氏宅を訪問する。妻がロータリーでご一緒させていただいているO氏が、転居で手狭になるため、大事にされてきた音響機器やCDソフト、レコードなどを贈ってくださるということで、喜び勇んでお伺いした次第。
実際にものを拝見して吃驚。音楽ファン垂涎の名器が並ぶ。例えば、スピーカーはTannoy社の「Stirling」と「Mayflower」、プリメインアンプはAccuphase社製。
我家の音響設備もそこそこのものを使っていると自負するものの、さすがにこれらの製品には敵わない。1ヶ月後にいただきにあがるお約束をして、本日はお暇させていただいたが、もう嬉しくてしょうがない。ますます音楽講座が素晴らしくなる予感(笑)。(3月は講座をお休みするので4月から)最高の音楽を最高の音質でお届けしますよ!乞うご期待。(ちなみに、おそらく初期盤であろうLPのボックス・セット数種や音楽之友社刊行の「世界大音楽全集」(何と1956年刊)などまでいただけるとのこと。本当に良いのでしょうか?生きていて良かった・・・。 )

黄昏時、かすかに雨の混じる渋谷をテクテクと歩き、Tannoyの柔らかな音を想像しながら、頭の中でドビュッシーの弦楽四重奏曲が流れる。こういう日にはドビュッシーが妙に似合う。僕自身30年以上クラシック音楽を聴き続けてきたにも関わらず、クロード・ドビュッシーの音楽には疎い。しかし、つい昨年ある友人ピアニストによるオール・ドビュッシー・プロのリサイタルを聴いたのを機に、一気に開眼させられ(いかに実演に触れることが重要か!)、ここのところ頻繁に聴くようになった。それにしてもドビュッシーとは聴けば聴くほど味の出る「するめ」のような作曲家なり。

渋谷を後にし、代々木上原のmatsuricaでジンジャーティーをいただきながら癒されること30分。そして、新宿伊勢丹に移動し、(歯周病気味なので)Frantsilaの歯磨きを購入。ここの商品は(高価だけど)どれも最高。おすすめです。

帰宅後、やっぱりドビュッシー&ラヴェルの弦楽四重奏曲を繰り返すこと幾度となく・・・。

ドビュッシー:弦楽四重奏曲ト短調作品10
アルバン・ベルク四重奏団

何度聴いても心が震える。激しく突き抜けるような音楽とためいきのように静かでうっとりするような音楽が錯綜する。その上、何と調和に溢れていることか。弱音器をつけた第3楽章の調べにうっとりしながら、上田敏訳「海潮音」に収められたマラルメの詩を。

「磋嘆」 ステファンヌ・マラルメ

静かなるわが妹、君見れば、想すずろぐ。
朽葉色に晩秋の夢深き君が額に、
天人の瞳なす空色の君がまなこに、
憧るるわが胸は、苔古りし花苑の奥、
淡白き吹上の水のごと、空へ走りぬ。

その空は時雨月、清らなる色に曇りて、
時節のきはみなき鬱憂は池に映ろひ
落葉の薄黄なる憂悶を風の散らせば、
いざよひの池水に、いと冷やき綾は乱れて、
ながながし梔子の光さす入日たゆたふ。

8 COMMENTS

hana

岡ちゃん、今日もご来店ありがとうございました~。
奥様は本当に楽しくって、ワタシ大好き!!
前向きな人と話すのって楽しいもんね。
マツリカは近頃「浄化スポット」なんて呼ばれてますが(ほんとに!)、その呼び名に恥じないように、マイペースに頑張っていきますです。
そうそう、今年は「フラワーエッセンス」の勉強をして、お店に取り入れようと思ってるのよ。
「ホメオパシー」や「アロマ」とも相性いいみたいだし。
いつごろお店に登場するか分かりませんが、ご期待ください!

返信する
雅之

こんばんは。
ドビュッシーの弦楽四重奏曲、一度古いSPレコード(1928年頃録音)復刻の、カペー弦楽四重奏団で聴いてみてください。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1472449
アルバン・ベルク四重奏団の演奏とは異なる、濃厚な官能とアンニュイな世界が拡がり、驚かれると思います(私も初めて聴いた時は、ああ、ドビュッシーの思い描いたこの曲の世界は、こういうワーグナー以上の愛欲の表現につながるものだったのかという発見と驚きでいっぱいでした)。
現代的なアルバン・ベルク四重奏団の偉大さを認めた上で、カペー弦楽四重奏団のような古い感覚ではあるが素晴らしく味のある演奏スタイルも、若い奏者に復活させて欲しいとものだと切に願っています。今主流の音楽教育のシステムからは、絶対に生まれてこないでしょうが・・・。
カペー弦楽四重奏団のドビュッシーやベートーヴェン演奏のSP録音、あえて最高のオーディオ装置で聴いてみたいものです。

返信する
岡本 浩和

>hana
こんばんは。
早速にコメントありがとう。今日は会えて良かったよ。
お茶も美味しかったし。間違いなく「浄化スポット」だわ。
これからもちょくちょく伺うよ。

返信する
岡本 浩和

>雅之様
こんばんは。
カペーのドビュッシー!しかもオーパス蔵の復刻となるとこれは聴かずもがな、ですね。雅之さんのおススメとなるとなおさらです。聴いてみます。1ヶ月後には音響装置がグレードアップの予定なので一層楽しみです。

返信する
ぴろ

今日はありがとうございました。
これでコメント2回目なんだけど、今度はうまくいくかな。。。。
マツリカ、フランシラコースは2回目だね(笑)
トゥースペーストも気に入ってもらえると思います♪

返信する
岡本 浩和

>ぴろ
こちらこそいつもありがとう。
そう、マツリカ→フランシラコースは定番になりつつあるな(笑)。
歯磨き早速使ったけど、気に入った!

返信する
たんの

クラシックについて詳しくないので、そのほかのコメントで失礼します。
このアルバムの絵は、マリーローランサンですね。
昔、バブリーだった頃、趣味で青山で画廊を開いていたことがあります。
株式会社を設立したかったということもあります。
マリーローランサン展を想いだします。
お察しの通り、起業は失敗でした(笑)。
無くしたものはいっぱいあります・・・・。
が、やりたいことをやったという充実感や苦い経験は、今の私にとって
プラスになっていると自負しつつ活動しています。

返信する
岡本 浩和

>たんのさん
本日はありがとうございました。
何という絵かは知りませんが、確かにマリー・ローランサンですね。
へぇ、趣味で画廊をやられていたんですか!それは知りませんでした。
>やりたいことをやったという充実感や苦い経験は、今の私にとってプラスになっていると自負しつつ活動しています。
何事もそうですよね。世の中無駄なことはひとつもありません。

返信する

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

アレグロ・コン・ブリオをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む