「火と水」の「自由」について

free_fire_and_water.jpg人の悪口や批判をする人は、たとえどんなに能力が高くても信用できない。ましてや、それが過去のことであれ自分の近くの人のことであったなら、やっぱり良い気はしない。誰しも「過去」は否定できまい。それがどんなに辛い体験であったとしても、そのことがあるゆえ「今」があるのだから。すべての出来事、そしてこれまで出逢った人々に感謝の念を忘れないことだ。ハワイ伝承のヒーリングである「ホ・オポノポノ」「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛しています。」、この4つの言葉がすべての問題を解決に導くのだという。

身の周りに起こる現象はすべて自分自身の「鏡」である。問題に直面した時こそ感謝の気持ち、あるいは懺悔の気持ちを忘れるなということだろう。

知らず知らずのうちに人は誰でも愚痴ってしまっている。言葉に出さずとも、ついついそういう気持ちに陥ってしまうのだ。あの時ああすればよかった。あの時ああじゃなければよかった。過去の否定は現在の否定につながる。そんなことが良いはずはない。

世のすべてが表と裏、陰陽で成り立っているのだから、ありのままをそのまま包み込んでしまうのがベストなのだろう。わかっちゃいるのだが・・・。

Free:Fire and Water

Personnel
Paul Rogers(vo)
Paul Kossoff(g)
Andy Fraser(b, key, vo)
Simon Kirke(ds)

40年前の音とは思えない、へヴィーでストレートな愛の歌。「火」と「水」、両方の素質を持つという女の子(女性に限らずだれにでもそういう面はあるが)に恋をした哀れな男の失恋の歌。やっぱり男は弱い。そして、フリーを一躍スターダムにのし上げた名作”All Right Now”。その歌詞は他愛もない。

さあオッケーだ。
そのまま部屋に連れ込んだ、
細かな顔の動きまで観察しながらね。
「ねぇあんた、何企んでるの?あたしに恥をかかせるつもり?」
「焦んなよ、ゆっくりやろうぜ、愛は長く楽しむもんだぜ」
「愛ですって?何てことかしら!このわたしを愛で騙すつもり?」
(対訳:中村美夏)

昔、確かFM東京だったと記憶するが、100枚のロック名盤から1曲ずつを採り上げて何日かかけて紹介するという番組があった。その中で僕は様々なバンドについて知った。フリーを初めて聴いたのもその電波を通じて。シンプルな編成にもかかわらず、そしてメンバー全員がまだ20歳そこそこだったにもかかわらず、彼らは極めて完成度が高い音楽を奏でる。

Free解散後、Paul RogersはBad Companyを創設し、幾枚かのアルバムを残したあと、様々なアーティストとのコラボレーションを展開する。しかしながら、そのどれもが中途半端だった。近年のQueenとのコラボも僕にはとってつけたように感じられる節が大いにある。過去のすべてに感謝しよう。自分がしてきた経験は何一つとして無駄なものはない。


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