そもそもロックンロールのルーツは黒人によるブルースやゴスペルである。ゴスペルはもともとプロテスタント系キリスト教の音楽。西洋クラシック音楽がカトリック、プロテスタントを問わずキリスト教の精神に根付いたものであることを考えると、いずれにせよ「音楽」というものが、人間の心や魂を救う「モノ」であったことがわかる。どんなジャンルの音楽せよ、要はいかに心に響くかがその音楽の優劣を決めるということだろう。
ところで、マイケル・ジャクソンはクインシー・ジョーンズとの出逢いによりその才能を開花させたが、このクインシー・ジョーンズという天才プロデューサーの才能を発掘する眼と人を束ねる統率力には目をみはるものがある。少年期から音楽の才に長け、ライオネル・ハンプトンやカウント・ベイシーとの出逢いから、そのアレンジャーとしての力量を発揮する彼は、日本風に喜寿を迎えた今でも第一線で活躍するアメリカ音楽界の至宝である。
ここに、クインシー・ジョーンズのもと、アメリカン・ブラック・ミュージックを代表するアーティストたちが結集し、クラシック音楽の名曲をゴスペル風にアレンジした名作がある。これほど直接に心、魂に響く調べは珍しい。ことによるとヘンデルの原曲以上のエネルギーをもつのではなかろうか・・・。
Handel’s Messiah-A Soulful Celebration
Stevie Wonder
Dianne Reeves
Patti Austin
Take 6
Al Jarreau…etc.
全編が「愛」にあふれる見事なソウル・ミュージック。普通に聴くと、これが「メサイア」をベースにしていることが全くわからないほど味付けされているが、それがまた良い。
For unto us a Child is born, unto
Us a Son is given, and the government
Shall be upon His shoulder:
and his name shall be called Wonderful,
Counsellor, the Mighty God,
The Ever-lasting Father, the Prince
Of Peace.
私たちのために子が生まれ
私たちに男の子が与えられた
彼の肩には権威があり
その名前は「驚くべき指導者
力ある神、永遠の父
平和の君」と呼ばれる
こういう音楽を聴き、さらには吉松隆編曲による「タルカス」やロンドン響による「トミー」全曲など、ロック音楽を管弦楽化して話題をさらった音盤についていろいろと考えを巡らせているうちに、クラシック音楽をポップスあるいはロック音楽化したアレンジャーはこれまでたくさんいるのだから、ジャンルに垣根などまったくないのだなとあらためて思った。ソウルフルであることがある意味鍵なのか・・・。
さて、明日は3周年記念パーティーだ。どうなることやら・・・。
おはようございます。
>ジャンルに垣根などまったくないのだなとあらためて思った。
ソウルフルであることがある意味鍵なのか・・・。
おっしゃるとおりですね。
そうやって考えると、楽譜に忠実というのは、意味がないとはいいませんが、全然音楽の本質ではありませんよね。
ご紹介の盤も勉強不足で未聴です。聴いてみたいです。
>3周年記念パーティーだ。
心よりお祝い申し上げます。
私は遠方より、
「愛の讃歌」( HYMNE A L’AMOUR)
を贈ります。
作詞:エディット・ピアフ(Edith Gassion/1915-1963)
作曲:マルグリット・モノー(Margerite Monnot)
http://www.youtube.com/watch?v=g0BhwCk0y3A
空が落ちてこようと 大地が崩れ去ろうと
そんなことはどうでもいいの
あなたが愛してさえくれれば
世の中なんてどうでもいいの
愛で満ちた朝があれば
あなたの手の中に包まれていれば
世の中の問題なんてどうでもいいの
愛しい人 あなたが私を愛してくれるから
>雅之様
こんばんわ。
今日のパーティでも、本当にたくさんの方の支えがあり、今の自分があるのだということを痛感させられました。このブログがここまで継続できているのも雅之さんのお陰です。あらためてありがとうございます。
「メサイア」、クインシー・ジョーンズ版はかなりの出来栄えです。廃盤になっているかもしれませんが、機会がありましたらぜひ聴いてみてください。
「愛の讃歌」ありがとうございます。
ところで、パーティで義父が越路吹雪版を娘の伴奏で歌うことが夢だったことをご存知でしたっけ?実は2年前の親族だけでの披露宴ではカラオケで歌ってもらったんですが、今回は愛知とし子伴奏版で歌ってもらいました。ハプニングがありながらも素晴らしい歌声でした。