譜めくりスト

100811_rehearsal.jpg本日、9月の多治見でのコンサートのリハーサルに帯同した。ほぼ初めて「譜めくり」ということをやったが、これがまた難しい。基本的に音楽を専門的に履修したわけではないので、スコアが縦横に読めるというわけではない。まぁ、聴きかじりじゃないが、音符を何となく目で追うことは可能なので、見よう見まねでやってみたものの・・・。
ピアニストに怒られながら(苦笑)、何度か練習し、基本はめくるべき瞬間に頷いて合図を出してもらうということにはなっているが、音楽の流れの都合上なかなかそううまくはできないということもあるらしく、楽譜をしっかり目で追えという指示。いやぁ、緊張します。

メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番第1楽章の「譜めくり」に何度か挑戦しているうちに、この音楽の素晴らしさが以前以上に理解できる。おそらく「演奏する」というのはこういうことをいうのだろう、ある意味同じような感覚を体感できたように思う。もちろん実際に楽器を弾くこととは雲泥の差があるのだろうが、ステージの3人と同じ空間にいること、そして同じ空気を吸っていること、さらには共に音楽を創っているという感覚が堪らなく素晴らしい。躍動感、緊張感がビシバシ伝わってくる。

メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品49~第1楽章
加藤菜津子(ヴァイオリン)
新井康之(チェロ)
愛知とし子(ピアノ)

1839年作曲のこの曲の魅力をあらためて知らしめられたひとときだった。友人シューマンが、クララとの結婚がちょうどもめている頃、ショパンはサンドとの蜜月を過ごしていた生涯中最も充実していた年のこと。ほとんどピアノ協奏曲のような、ピアニストにとっては難儀な楽曲のようだが、中に入って聴けば聴くほどその魅力にとり憑かれるよう。初演時は作曲者自身がピアノを受け持ったようだが、ショパン同様小柄ながらメンデルスゾーンは相当なヴィルトゥオーゾだったことがわかる。名古屋フィルの次席チェロ奏者である新井氏の見事な楽曲解釈が光る。演奏も含め、本当に感動させていただけた、そんな時間だった。ありがとうございます。

ちなみに、多治見でのコンサートの前日、名古屋の宗次ホールにて新井氏がコンサートを開催される。時間があれば聴きに伺いたいところだが、さてどうか・・・?

ディナータイム名曲コンサートVol.13
ショパン&シューマン生誕200年を迎えて
・ショパン:序奏と華麗なるポロネーズ作品3
・ショパン:チェロ・ソナタ作品65
・シューマン:民謡風の5つの小品作品102
・シューマン:アダージョとアレグロ作品70
新井康之(チェロ)
近藤麻由(ピアノ)

2010年9月10日(金)19:00開演
宗次ホール


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