ビートルズの赤盤&青盤(リマスター)

beatles_1962_1966.jpg心ある教え子(笑)がビートルズのリマスター赤盤&青盤を贈ってくれた。いくつになってもこういう頂き物は飛び上がるほど嬉しい。ありがとう。懐かしの赤盤&青盤。ティーンエイジャーの頃、それこそ擦り切れるほど繰り返し計4枚のLPレコードを聴いた。ビートルズ8年の歴史をわずか3時間あまりで駆け抜け、我々に至福の時間を与えてくれる宝物。
CD時代になってビートルズのアルバムが正規でリリースされた時(20年くらい前かな)も他のアルバムとあわせて全て買って、聴いた。10代のあの頃を思い出しながら、時に涙し、時に歓喜し。昨年9月に全てのアルバムがリマスターされ、リリースされることを耳にしたとき、思わず欲しいと思った。でも、結局1枚も買っていない。よくよく考え、今更ビートルズでもなかろう、という気持ちもあった。それにいくらリマスターされて音が良くなったとはいえ、これまで同様のCDフォーマットで、いずれまた何年かして今度はSACD化され、リリースという運びになったとき、天下のビートルズ・ファンはそれでまた買い直し、という繰り返しが見えるようで、ほんとにレコード会社の操り人形みたいになるのが馬鹿らしく思えたことがその理由。実際、昨年これも先の教え子がリマスター盤の抜粋を2枚にまとめたサンプラーを贈ってくれたので、大事に聴いたが、確かに音は良くなっているし、それはそれで素晴らしいのだが、やっぱり大枚叩いて買い直そうという気にまでならなかったくらいだし・・・。

ひとつひとつの楽曲を旧盤と聴き比べし、どの楽曲がどのようにリマスターされて変わったかを追究する作業はマニアにとっては強烈に面白いことだろうが、学生時代ならいざしらず、残念ながらそんな時間も暇もない。我々庶民が所有する程度の音響装置で聴く限りにおいては、ある意味それほど変化なんてわからないと言っても言い過ぎじゃない。どうせならSACDにし、マルチ・チャンネル化してもらいたかった。それなら確実に全部買い直したろうに・・・。

beatles_1967_1970.jpg

ところで、そうそう不満を並べてばかりいてもしょうがない。そんなことを言いながら、聴いていて実に心地良いのだから。ジョージ・ハリスンの選曲の冴え。いや、この楽曲が抜けている、あれがないのは理解できないと言うなかれ。いずれにせよ、中身についてはいろんなところで語りつくされているので、今更僕がどうのこうの書くこともない。これまでのCDと比べてどうたらこうたら云々する音質批評についても厳密にやっていないので書かない。ひとつ言えることは、赤盤のCD1から青盤のCD2までの4枚を早速順番にじっくり聴いて、ビートルズの普遍性、素晴らしさを確信したということ。そして何より今回のリマスター盤の最良点。それは紙ジャケになったところ。欲を言うなら、完璧に初リリース時のLPを踏襲してもらいたかったが、まぁ、そこはお愛嬌ということで・・・。

The Beatles:1962 – 1966
The Beatles:1967 – 1970

広く万人に聴いていただきたい。ポピュラー・ミュージックの原点ここにあり、という感じ・・・。

ルドルフ・バルシャイ氏がこの2日に亡くなったらしい。残念無念。4,5年前に読響に客演されたとき、ショスタコーヴィチの室内交響曲と第5交響曲の名演に触れ、もう一度聴いてみたいと思っていたから尚更。

2 COMMENTS

雅之

おはようございます。
今年はジョン・レノン生誕70年、没後30年ということなので、あのレッド・ツェッペリンも解散した時代の節目であった1980年当時を思い出し、デフレ経済の世の下、私は乏しい自分のお小遣いの中から費用を捻出して、高いリマスター盤を買いましたよ(笑・・・私も本当はSACDで出して欲しいと思いましたが)。
でも、ひとりひとりがこうした無駄ともいえる行動をとらなければ、景気は決してよくなりません(笑)。
Double Fantasy
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3885045
どんなに生活が苦しくとも、自分で買わなきゃCDへの偏愛なんて生まれるはずがありません(笑)。
Kiss, Kiss, Kiss, Kiss me love,
Just one kiss, kiss will do,
Kiss, kiss kiss, kiss me love,
Just one kiss, kiss will do,
Why death,
Why Life,
Warm hearts,
Cold darts,
Kiss, kiss, kiss, kiss me love,
I’m bleeding inside,
It’s a long, long story to tell,
And I can only show my hell,
Touch, touch, touch, touch me love,
Just one touch, touch will do,
Touch, touch, touch, touch me love,
Just one touch, touch will do,
Why me,
Why you,
Broken mirror,
White terror,
Touch, touch, touch, touch me love,
I’m shaking inside,
It’s that faint, faint sound of the childhood bell,
Ringing in my soul,
Kiss, kiss, kiss, kiss me love,
Just one kiss, kiss will do.
http://www.youtube.com/watch?v=N8n7I8SJsLs&feature=related
ああ、リマスターCDへの狂おしいまでの愛で死にそうです(爆)。
バルシャイによるマーラー:交響曲第10番補筆完成版のスコアも、2~3年前、確か16,000円以上したのを買いました。
「愛」っていうのは、そういうものです。
好きなら、どんなことでもできる・・・愛ゆえに・・・。

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岡本 浩和

>雅之様
こんにちは。
雅之さんは結局リマスター盤は買われていたんですね!!
さすがです。
おっしゃるようにひとりひとりが愛を持って、そういう行動をしなければ景気は決して良くなりませんからね。
あと「ダブル・ファンタジー」のリマスター盤、この2枚組は興味深いですね。僕はミレニアム・エディションは所有してますが、やっぱりキリがないですねぇ・・・。
>バルシャイによるマーラー:交響曲第10番補筆完成版のスコアも、2~3年前、確か16,000円以上したのを買いました。
おおー。。。いや、それこそまさに「愛」ですね。

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