ペトルーシュカ(1911年版)

stravinsky_petroushka_detoit.jpg少し趣向を変えて「ワークショップZERO」の平日版を開催したところ至極好評。そもそも孤独に仕事をこなす若手社会人に必要な意識は「共感」や「つながり」。ゲームに味付けをし、よりつながり感を持たせるだけで、気づきが相当変化するのだからこれはこれで面白い。何事もまずは体感。そして、一定のスパンで「思い出せる」ようにフォローすること。ただし、何より大事なのは受講する側の吸収力。やっぱり「素直」は大切(天の邪鬼も悪くはないけど・・・)。

本日で「アレグロ・コン・ブリオ~第2章」が無事3周目に突入する。いわゆる第1章のデータが飛んでしまった時は泣くに泣けない、(大袈裟だけど)絶望感をもったものだが、機能不全とはいえ一応ウェブ上で閲覧することは可能なわけだから大した問題ではない。それより気持ちを入れ替えて新しく始めようとしたのが功を奏した。結局1日の間も空けずに新たな章がスタートできたのだから良かった。それにしても月日の経過は早い。

一昨日から集中してストラヴィンスキーを聴くが、実に清々しい。100年前の当時、そのすべてが斬新で、ついていける聴衆にとってはまったくもって刺激だったろうが、そうでない保守的な愛好家にとっては受け入れ難い屈辱的なシーンだったのかもしれない。3大バレエと言われる有名な作品の中でも、特に「春の祭典」のときはブーイングの嵐だったという(現代となっては作曲者を代表する大傑作として認知されることになるのだが)。100年前のちょうど今頃構想され、1911年の初夏、ピエール・モントゥーによって初演された「ペトルーシュカ」。この音楽は本当にウキウキ、ワクワクする。

ストラヴィンスキー:
・バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版)
・交響詩「うぐいすの歌」
・4つの練習曲
アーマス・マイステ(ピアノ)
シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団

一時期、貪るように聴いていた録音。その頃は「ハルサイ」や「火の鳥」よりよっぽどはまっていたかもしれない。いつの間にかほとんど聴くことはなくなったが。職人気質のデュトワのオーケストラを繊細にかつ華々しくドライヴする様は本当に見事。かつて彼が芸術監督をしていた頃のN響も素晴らしい出来栄えを見せていた。そして、何よりアーマス・マイステというそれまで聴いたことがなかった(この音盤意外に彼の演奏は聴いたことがないのだが)ピアニストの豊かな音楽性に十分惚れた。

デュトワの棒は相変わらず洗練の極み。ロシアの土俗的な要素は微塵も感じられず、あくまでフランス的な匂いを醸す音楽に仕上がっている。有名な「ロシアの踊り」でさえノーブルだ。

さて、今日からまた「新しい」年が始まった。次の1年はどんな年になるのだろう・・・。


2 COMMENTS

雅之

こんばんは。
デュトワ&モントリオール響による、ペトルーシュカ、というかストラヴィンスキーに限らずロシアもの全般は、洗練の極みで美しく、じつに魅力的でしたよね。私も大好きです。
指揮者の解釈や楽譜の版の違いについてのクラヲタ的蘊蓄話等は本日は疲れたのでやめるとして(笑・・・でも、クレンペラー盤は超おすすめなので、ぜひ聴いてみてくださいね!)、
のだめ→ペトルーシュカ→今日の料理テーマ→今日の料理テーマ~鯨のステーキ・グリーン・ピース添え (ザ・フォーク・クルセダーズ)
http://www.youtube.com/watch?v=Zea-ibkIP48
おめでたい「新しい」年初回は、肩の力を抜いて、こんなごく「軽い」脱力的連想のコメントで「実験」してみます(笑)。
「戦争と平和」 ザ・フォーク・クルセダーズ
(このCD、持っていないのですが、何だか楽しそうで、欲しくなりました。)
http://www.amazon.co.jp/%E6%88%A6%E4%BA%89%E3%81%A8%E5%B9%B3%E5%92%8C-%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/B00006K0IW/ref=sr_1_4?ie=UTF8&qid=1291900705&sr=8-4

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
のだめ→ペトルーシュカ→今日の料理テーマ
ここまでは僕も連想しましたが、フォークルとは!
恐れ入りました。
そもそもこのアルバムは僕も聴いたことがありませんで、「今日の料理テーマ~鯨のステーキ・グリーン・ピース添え」という楽曲も知りませんでした。これは面白いですね。
加藤和彦さん、やっぱり死に急ぎましたね・・・。

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