直感

scarlatti_pogorelich.jpg人というのはびっくりするほど狭い中で生きているのだと痛感する。全く知らない場所に顔を出してみると、10数年ぶりの知人に会い、あるいは話をすれば友人の友人だったりする。結局、行動範囲が決まっている-つまり一回の人生で会える人の数は決まっているわけだから、臆せず行動し、より多くの人たちに会うことで未来が変わり(厳密には変わるのではなくて確定するということかな)、着実に結果につながるように思えるのだから面白いものである。
小雨降る中、調布は花火大会。とある俳優さんのご自宅に招かれて20数名の方々と歓談した。花火は花火で多少楽しんだが、そっちのけで「出会い」を謳歌した。おおいに意義有。

来月のマネージャー研修のコンテンツを練ろうと机に向かったものの、名案がなかなか浮かんでこない。左脳的に造ってしまおうと頭を捻れば捻るほど陳腐で僕らしくない内容になりそうだったので、ここはやはり直感的に「自分ができること」、あるいは「やってきたこと」を応用し、深いところにまでつながるような研修にしようと意気込んだ瞬間、諸々思いついた。慌てることなし。すでに数々の経験から潜在的には用意、準備されているはずだから。

スカルラッティ:ソナタ集
イーヴォ・ポゴレリッチ(ピアノ)

いかにも頭で考えた音楽作りのようでいて、極めて直感的に料理を施すのがポゴレリッチ流。99年頃にリリースされたショパンのスケルツォ全集以来CDの発売は滞っているが、近頃の彼の実演を聴けば、一層の神がかり的創造が目の当たりに体感できる。先年聴いたサントリーホールの演奏でも、ベートーヴェンの32番にせよショパンの葬送ソナタにせよどこを弾いているのか時折見失うほど個性的な演奏であったが、それが決して理性に偏った演奏でなかったところが奇跡的である。
1990年代初頭に録音されたこのスカルラッティの演奏は軽快で心地よく、例のホロヴィッツの名演奏を上回る瞬間もたびたび聴かれる。必聴!

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