The Rolling Stones “Paint It, Black” (1966)

ストーンズの「黒くぬれ!」のレコーディングにまつわる秘話が面白い。
名曲は一夜にしてさっと出来上がるものではない。
それぞれの思惑や、それぞれの壁を乗り越えんとする意思や、そういう偶然が重なりあって永遠が生まれるのだと思う。

40年前、初めてストーンズを聴いたとき、僕に衝撃が走った。
それは”Paint it Black”といういかにもオリエンタルな風趣の、不思議な魅力をもった曲だった。ジョージ・ハリスンに教わった(イントロの)シタールを弾いたのはブライアン・ジョーンズだった。その輝きは今も色褪せない。

2006年のツアーでのライヴ演奏を聴いても、やっぱりオリジナルの録音には敵わない。そこにはすでにブライアンがいないから。

半世紀以上にわたって、生み出されてそろそろ還暦を迎えんとする楽曲がこれほどまでに耳から離れないなんて。あらためてすごい音楽だと思う。

・The Rolling Stones:Paint it Black! (1966)

Personnel
Mick Jagger (lead and harmony vocals; writer)
Keith Richards (harmony vocal; lead and acoustic guitars; writer)
Brian Jones (sitar, acoustic guitar)
Bill Wyman (bass, Hammond organ, maracas, cowbell)
Charlie Watts (drums, tambourine, castanets)

「あのころになると、ブライアンはギターにほとんど見切りをつけていた。もし周りに (ほかの)楽器があれば、彼はそこから何かを引き出さずにはいられなかったんだ。ただ、それがそこにあったっていう理由だけでね」
(キース・リチャーズ)
「ローリング・ストーンズ「Paint It Black (黒くぬれ!)」解説:状況を一変させた提案と東洋的な要素

僕はやっぱり60年代の、ブライアンが在籍する頃のストーンズが好きだ。
たぶん刷り込みだと思う。
20世紀に生み出された名曲というのは、クラシックもロックもジャズも、すべてジャンルを超えた普遍的な傑作揃いだ。

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