LENNON LEGEND The Very Best Of John Lennon (1997)

壮大な夢と志を持った人。
同時に、繊細で家族との交流を、愛情を大切にした人。
前者は彼の内なるマクロコスモスであり、後者はミクロコスモスだったのだろう。
この両極にこそ彼の天才があったのだと思う。
前者の表明の最右翼は”Imagine”、後者の表明のそれは”Mother”だろうか。
そしてその中間に位置するのが”Love”だ。

ジョンの最大の代表曲となった「イマジン」の詩は、ヨーコの本『グレープフルーツ』に影響されたものだった。この本は、「想像しなさい。千の太陽がいっぺんにあるところを」などとインストラクションが書かれたもの。作詞においてもヨーコがかなり手伝ったがクレジットは「ジョン・レノン」のみで、のちにジョンは「あのころは身勝手で男性上位だった」と語っている。
(文責:北野知行、淡嶋美和子)
TOCP-51110ライナーノーツ

ヨーコあってのジョンだ。ジョンもヨーコによって開かれたのだと思う。

ジョン・レノンが凶弾に斃れた日。
なぜ彼が殺されねばならなかったのか、今はよくわかる。
様々な説が叫ばれる中、真実は闇の中。
とはいえ、風の時代に、すべてが晒され明らかになる時代に、本当のことは近いうちに白日の下に曝け出されるかもしれない。
ただ、後天世界にあって事実が何であろうともはやどうでも良いこと。
因果の清算がそこにあったということ。

世界の、宇宙のしくみを理解することはとても大切だ。

・LENNON LEGEND The Very Best Of John Lennon (1997)

あくまでコンピレーションではあるが、ジョンのマクロコスモスとミクロコスモスの一旦が把握できる好企画。
劈頭を飾るのが、”Imagine”、そして掉尾が”Give Peace A Chance”。

ヨーコへの個人的な愛の表明、”Jealous Guy”や”Woman”は傑作中の傑作。
そして、今の時期必須の”Happy Xmas (War Is Over)”の素晴らしさ。

本当は国境もないし、人種の区別もないはずなのに、領土争い、宗教争い、人の個性が、思念が諍いを招く世界にあって、一人一人が心を真に修めていくことが重要なのだとあらためて思う。全世界に戦争や災難がなくなり、平和と安らぎが訪れることを切に願う。

愛は真実、真実は愛。

過去記事(2007年12月9日)


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