ルー・リードの記者会見(1974年)。
インタビュアーもインタビュイーもおそらくわかってやっているのだと思う。
こういう直接的な、飾りっ気のない人間のパフォーマンスこそ素晴らしい。
34年前の夏だったか、NHKホールで聴いたルー・リードとジョン・ケイルのたった1日だけのコンサートが頗る素晴らしかった。
それは、アンディ・ウォーホールに捧げられたアルバム”Songs for Dorella”を完全再現したライヴだった。あのときの聴衆の静かな熱気は言葉にならないくらい荘厳なものだった。
なんとアンコールでは、ジョン・ケイルが”Pale Blue Eyes”を歌ったのだった。
(ジョンが前奏を奏でた瞬間の聴衆の歓喜と驚きの喝采が忘れられない)
ジョン・ケイルが脱退後の、そしてダグ・ユールが加入しての最初のアルバム。
ヴェルヴェッツの、ルーの抒情の側面が前面に押し出された傑作は、発表から55年が経過した今もやっぱり新しい。いつ聴いても心の琴線に触れるルーの歌。
・The Velvet Underground (1969)
Personnel
Lou Reed (lead and rhythm guitar, piano; lead vocals except where noted, verse co-vocals)
Doug Yule (bass guitar, organ; lead vocals; chorus co-vocals; backing vocals)
Sterling Morrison (rhythm and lead guitar; verse co-vocals; backing vocals)
Maureen Tucker (percussion; lead vocals; chorus co-vocals, backing vocals)
ルー・リードの原点たるヴェルヴェッツの、彼のまた別の人間らしい側面をフィーチャーしたサード・アルバム。
盟友ジョン・ケイルと袂を分かったからこそ出てきたルーのある一部だと思う。
天才はやっぱり天才だ。