余震はまだまだ頻発するが、気持ち的に少し落ち着いて来たので来年度の提案資料をまとめあげようと机に向かった。ようやく集中しかかった時に、またもやグラリ。一瞬冷や汗・・・。ところで、ここ数日ほとんどの時間をサロンで過ごしているため、世の中の情況に少し疎くなっているかも。大企業では自宅待機を言い渡されている人も多いと聞く。中小企業などはそんな暇などないとばかりにこれまで以上に仕事に邁進している人たちが多いよう。ましてや僕のような個人の場合、うかうかはしていられない。こんな時こそ人々が「ひとつ」になれるようこれまでの蓄積を教授したいところ。いや、教授なんて偉そうにはいいたくない。そういうことを身をもって知ってもらえる場を提供したいと心底思う。
こうやって記事を書いている最中も微妙に揺れる。多少の揺れには慣れっこになってしまったみたい。「なるようにしかならない」のだから慌てるのはよすことにするけど・・・(でもいざとなったら怖い・・・苦笑)。
やっぱりゆっくりと音楽を聴く余裕はなかなかもてないが、音楽の力を信じて、僕なりにこういう事態だからこそというものを取り出してかけている。少しでも皆が平穏な気持ちになれて、未来への希望をもてるようにと願って。
J.S.バッハ:フルート・ソナタ全集
オーレル・ニコレ(フルート)
クリスティアーヌ・ジャコテ(ハープシコード)
藤原真理(チェロ)
金管楽器の中でも、フルートの柔らかい音色というのは特に身に染みる。現在に確かに軸を置きながら、過去を肯定し、明るい未来を想起させてくれる、そんな「音」を表現する不思議な楽器。久しぶりにニコレを聴いたが、人が奏しているとは思えない「自然さ」が好きなんだということにあらためて気づく(バウムガルトナーによる同じバッハの管弦楽組曲でもニコレがフルート・パートを受け持っているが、これも素晴らしい演奏)。ちなみに、フルトヴェングラーの晩年のベルリン・フィルとの録音のほとんどはおそらくニコレがフルートを吹いているのだと思うが、自然でありながら他の中に決して埋もれない個性が巨匠のお眼鏡に適ったのかも。
無伴奏フルート・パルティータ・・・、いいなぁ。明日に希望を抱いて・・・。
※どうやら昨年もほぼ同時期にこの音盤を採り上げていたよう・・・。春先の今の時期に無性に聴きたくなる「音」なのかも・・・。