今日は午後から知人の結婚披露宴&2次会。お二人ともそこそこの年齢で、(どうも僕らしくないのだが)ご両親の喜びようを見ていると、とてもおめでたく感動的で幸福感に満ちており、「家庭を持つこと」や「社会生活を送っていく上でのバランス」の重要性をあらためて感じさせられた。人と人との出逢い、特に男女の出逢いというのはとても不思議なもので、意識して出逢おうと思ってもうまくいかないし、かと言ってスイッチが入っていないと出逢っても素通りしてしまうし・・・、ということで、やっぱり「赤い糸」なるものが存在していて、おそらく生まれる前から「決めて」この世に出てきているのだろうと再確認させられる。いつ出逢うかというのは個人差があるもので、結局のところは「必然」、自然の流れに任せるしかないのだろう。
結婚式といえば、定番になっているのがパッヘルベルのカノン。この曲のイントロを聴くだけで条件反射的に涙を流してしまう輩も多いと聞くが、それくらいにこの曲はポピュラーであると同時に「心の琴線」に触れる、やはり「魂を安らかにさせる」効果を持つ究極の音楽であることは間違いない。
この曲は本来ヴァイオリン3艇と通奏低音のために書かれているのだが、現代においては弦楽四重奏や管弦楽、ひいてはポピュラー音楽やRapにまで編曲されており、あまりにポピュラーになりすぎている感もあり、一体何が本当のパッヘルベルのカノンなのかよくわからなくなってしまっているというのも事実である。
様々なバージョンがある中で、僕のおすすめはパイヤールが指揮した次の盤。はっきり言ってこれしかない。
パッヘルベル:カノン
ジャン=フランソワ・パイヤール指揮パイヤール室内管弦楽団
パイヤールは数種類のカノンを録音しており、再録音するたびにそのテンポが速くなっているのが特徴である。上記は最もテンポの遅い1960年代に録音した音盤。とにかく、こういう「調律音楽」はゆったりと精神を癒してくれる「緩やかな」テンポであることが重要なのである。
ちなみに、カノンというのは曲名ではなく楽曲の形式。ある一つの旋律が2小節ずつずれながら他の楽器に受け継がれていくというもの。つまり、「かえるの歌」の輪唱のようなものといえばよくわかるだろう。
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[…] や定番。もう何度繰り返し聴いたことだろう。特別に思い入れのある演奏はパイヤールが60年代に録音したものだが、1990年に再々録音した音盤も、選曲の妙といい、楽曲の隅々までを完 […]