鬱陶しい日が続く。
梅雨時の蒸し暑い日にはどういう音楽を聴こうか・・・。
おもむろに取りだした音盤は、
シベリウスの「ヴァイオリンとピアノのための作品集第1巻」と
ハイドシェックの「ワルトシュタイン・ソナタ」
シベリウスの楽曲は透明感に溢れるキーンした静謐さを持つ音楽。
一方のベートーヴェン「ワルトシュタイン」はいかにも男性的なある意味「暑苦しい」音楽。普通ならシベリウスだろうが、暑い日に熱いお茶をぐいっと飲むかの如くあえてベートーヴェンの「傑作の森」からの楽曲を選択する。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番ハ長調 作品53「ワルトシュタイン」
ほか
エリック・ハイドシェック(ピアノ)
ワルトシュタイン・ソナタは、ベートーヴェンがハイリゲンシュタットで遺書を認め、自殺を考えたが思いとどまり、以降名作を生み出し続けた「傑作の森」の入口に聳える「ピアノ・ソナタ」である。それを天才ハイドシェックが1992年に再録音した至高の名盤。
ハイドシェックは1990年代以降頻繁に来日し、数々の名演を聴かせてくれている。
今でも忘れられないのが、あまりの体調不全だったらしく「ハンマークラヴィーア・ソナタ」のフィナーレの途中で止まり、愕然と頭を下げ、聴衆に謝り楽屋に引っ込んだときのこと。普通の巨匠なら公演をキャンセルしていてもおかしくはない。それ以降しばらく我々の前から姿を消したが、今年3月見事に復活を果たし浜離宮で名演奏を聴かせてくれた。
とにかく最高のピアニストです!!
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[…] バックハウスもハイドシェックもグリッサンドではなさそう(僕の耳ではそう聴こえる)。 […]