なるようになれ

今宵、音楽愛好家、いわゆるクラヲタ仲間の集い。
ショスタコーヴィチが何たら、マーラーがどうの、「普通の人々」には到底ついていけないような話題を肴に4時間近くクラシック音楽談義。
いやもう、こういうのは半端ではやってられない、そんなめくるめく世界が現出する。
僕はいきなり先日のダスビダーニャの話題を切り出し、やっぱりショスタコーヴィチ専門のアマオケの実演は何が何でも聴かねばと少々熱弁を揮わせていただいた。それも僕より先輩の方々をお相手に(大変失礼いたしました。毎々ありがとうございます)。

ということで少々酔っ払い気分でここはやはりショスタコーヴィチを。

ショスタコーヴィチ:
・交響曲第4番ハ短調作品43
・組曲「馬ばえ」から第8曲「ロマンス」、第3曲「フォルクスフェスト」
マリス・ヤンソンス指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

ショスタコーヴィチの天才がこの音盤からも垣間見ることができる。つまり、彼の書き下ろした映画音楽は極めて映画音楽的映画音楽だということ。ショスタコ先生もこんな音楽が書けるんだという代物。あまりに甘く、あまりに切なく・・・。
そして第4交響曲との限りなく両極の調べ。右翼も左翼もあわせ飲む、このあたりがショスタコーヴィチのモーツァルト的天才たる所以。

それにしても第4シンフォニーは、よくもまぁあの時代、つまりスターリン統制下の時代に生み出されたものだと今更ながら痛感する。これほどに前衛的でありながらしかも保守性までどこかに感じられる音楽は他にはなかなかあるまい。

嗚呼、愉快痛快。

ところで、明朝は合気道の朝稽古だが行けるのか(笑)。
起きることができたら行くが、起きれないかも。
まぁ、なるようになれ、だ。

「なるようになれ」
この言葉、まさしく自暴自棄的ショスタコーヴィチ第4交響曲の世界・・・。


3 COMMENTS

雅之

おはようございます。

第4交響曲は、初演を断った後も結局ムラヴィンスキーはずっと指揮しなかったんですよね。
ムラヴィンスキーが指揮しなかった(あるいは無視を決め込んだ)ショスタコのいくつもの交響曲群から、ある構図が垣間見えますよね。

先日聴いたダスビに触発されて、アマゾンで「ムツェンスク郡のマクベス夫人」のBDを二種類も買ってしまいました。

ひとつは、DVDで持っていたヤンソンス指揮の有名になった名盤。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81%E4%BD%9C%E6%9B%B2-%E6%AD%8C%E5%8A%87-%E3%83%A0%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AF%E9%83%A1%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%99%E3%82%B9%E5%A4%AB%E4%BA%BA-Blu-ray-Import/dp/B0030LMO5K/ref=sr_1_3?s=dvd&ie=UTF8&qid=1331940697&sr=1-3

もうひとつは、ジェームス・コンロン指揮の、2008年フィレンツェ五月祭劇場でのライヴ収録。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81-%E3%83%A0%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AF%E9%83%A1%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%99%E3%82%B9%E5%A4%AB%E4%BA%BA-Blu-ray-%E3%83%B4%E3%83%A9%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%82%A8%E3%83%95/dp/B002WGAUWI/ref=pd_sim_sbs_d_2
こちらは日本語字幕が選択できます。

近々時間がある時にゆっくり比較視聴しようと計画していますが、この、世にもおぞましい歌劇のBD、クラヲタ仲間でお酒を飲みながらの鑑賞会開催、なんていうのも楽しいかもです(むしろ、ひとりだけで観ないほうが精神衛生上いいかも。愛妻家ムラヴィンスキーが無視した作品なわけだ・・・笑)。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
「マクベス夫人」については僕はまだまだ研究不足で何も言及できません。
徹底的に映像などで確認すると同時に、やっぱりこのオペラも生で観る必要があるでしょうね。
今後の課題のひとつです。

それとムラヴィンスキーが指揮しなかったシンフォニーについてもいろいろと考えさせられますね。
おっしゃるとおりその話題を肴にまたまた宴会が開けそうです。

ありがとうございます。

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