自然に還れ!

朝からネットを見ていたら『企業の「心の病」診断 広がる支援ビジネス』という記事が目に飛び込んできた。つい数年前まではほとんど表に出てこなかった「メンタル・ヘルス」問題が注目を浴びている。今日の朝刊でも新任教師の自殺についての記事が出ていたし、先日結婚式で久しぶりに出会った友人たちの何人もが「会社内で鬱病や自殺が増えている」と口を揃えて言うのを聞くと、日本社会にとってこの問題は早急に解決しなければいけない大変な問題なのだろう。
「心の病」になる可能性は誰しもが持っている。ストレス過多の世の中で、しかもコミュニケーション・レスとくれば人間誰しもそう強い生物でないゆえ「孤独」に陥り、本人が気づかないまま「鬱状態」になったりするものなのである。僕は専門医ではないので現時点では残念ながらこの問題に正面から深く入り込むことは難しいかもしれないのだが、少なくとも「心の病」に罹る前の予防手段としての方法論は持ち備えているので近い将来何か具体的に役に立てるよう行動しようとあらためて考えさせられた(人間は心身ともに生まれながらにして「自然治癒力」というものを持っており、自己に対して相応のケアをし、他人のことを深く受け入れ、自身を開放しながら深いコミュニケーションをとるようにするだけで随分状態は変わってくるはずなのである)。

一方、今朝の朝日新聞の文化欄では『米国発の社会現象「ニューエイジ」~警戒強めるバチカン』という記事。21世紀に入り、瞑想やヨガ、セラピー、東洋医学など宗教を超えたスピリチュアリズムが世の中を席巻し、カトリックが警戒し始めているということらしい。こういうカトリックを含めたキリスト教などの宗教にも前述の「心の病」につながる原因があるかもしれない。自分たちが正しい、誰彼が間違っているという考え方の元に物事を見ると判断を誤ってしまう。戦争やテロの問題、または今のミャンマーの問題も含め宗教そのものが今こそ「一つ」に還らないと本質的な解決にはならないのではなかろうか。宇宙、地球、環境、人間は全て「一体」でつながっている。地球上で起こっている様々な問題は人間の深層心理で起こる様々な問題を映し出す「鏡」であるゆえ、お互いがお互いを認め合い、真の意味で受容し合うことを始めないといけない時期が来ているようだ。

ピーター・ガブリエル在籍時ジェネシスの傑作「怪奇骨董音楽箱」(1971)を聴く。

Genesis:Nursery Cryme

パーソネル
ピーター・ガブリエル(ヴォーカル、フルート、パーカッション)
トニー・バンクス(キーボード)
マイク・ラザフォード(ベース)
スティーブ・ハケット(ギター)
フィル・コリンズ(ドラムス)

英国特有の雲に覆われたようなじめじめとした暗さとそれゆえに太陽の「熱」と「明るさ」を求めようとする「人間の持つ明暗の本質」をあわせもつ初期ジェネシスを代表するアルバム。
30年以上前に制作されたアルバムとはいえ歌詞には環境破壊をテーマにしたものもある。

誰にでも長所もあり短所もある。物事には表があり裏がある。闇を知っているから逆に光の存在も理解できるのである。すべては「一つ」。闘うのは止めよう。

⇒旧ブログへ


1 COMMENT

アレグロ・コン・ブリオ~第3章 » Blog Archive » Steve Hackett再発見!

[…] ここのところジェネシス・ファミリーのアルバムを立て続けに聴いているが、ピーター・ガブリエルはもちろんのこと、マイク・ラザフォードやトニー・バンクスの作品にも英国風の実にどんよりとした曇り空の雰囲気が立ち込めており、本質的に性格の暗い僕のツボにぴったりとはまってしまうところが怖い(笑)。中でも秀逸で、見直しているのがスティーヴ・ハケットその人。”Nursery Cryme”から”Second Out”までの作品に参加しているところから考えると、彼が初期Genesisのある意味キーマンであり、まさに彼のギター・ワークがバンドにとってなくてはならないものだったことが如実にわかる。 とはいえ、やっぱりジェネシス脱退後のハケットの世界こそが真骨頂。特に、2枚目の”Please Don’t Touch”は涙が出るほど素晴らしい。 […]

返信する

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

アレグロ・コン・ブリオをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む