春の息吹

Dvorak_Requiem_Kertesz.jpg少しずつだが、確実に事が動き出しているように感じる。3月は新規でプレゼンテーションをする機会をいただいたり、新たな場で講演の予定があったりと、緊張感に溢れる意義深い一月になりそうだ。ただし、その一方で、確定申告や会社設立のための準備、あるいは講座のための資料作りなど瑣末な雑務も多い。片手落ちにならないよう要領よく時間をうまく使ってひとつひとつこなしていかなければ・・・。
誕生月である3月を迎え、全ては種まきであり、近い将来必ず「花開く」ことを信じて、日々一生懸命に生きようと気持ちを新たにする。

今週末、早くも「早わかりクラシック音楽講座」(本当に時の経過は早い)。採り上げる楽曲や内容についてはしっかりとイメージはできているのだが、いかんせん雑事が多く、準備が思うように進まない。今回採り上げるブラームスに関しては若い頃から文献を読み漁り、様々な音盤を聴いてきたので、簡単に資料作りができそうだと高を括っていたのだが、それにしても楽しみにご来宅いただける何人かの方々のことを考えると、さすがにいい加減なものはご提示できない。かつて電車通勤をしている頃は、その時間を必ず読書の時間にあてていたので、結構な量が読めたものだが、「通勤」から解放された今は、移動するときも徒歩だったり、電車に乗っても行き先に近場が多いということもあり、読書量がめっきり減った。やっぱり早朝なり余裕のある時間帯にある程度読書の時間は確保すべきなのかな・・・などと考える。

講座当日は、もちろんヨハネスとクララの関係についてもお話させていただくつもりだが、やっぱり堅実で真面目で、悪く言えば融通が利かなかったブラームスの人間性にフォーカスをあてて進めていこうかと考えている。シューマンによって道を開かれたブラームスは、師同様、優秀な教育者でもあった。彼のお眼鏡に適った作曲家は大勢いるだろうが、そういう天才の中でも飛び切り有名なのはドヴォルザークその人だろう。

ドヴォルザーク:レクイエム作品89
ピラール・ローレンガー(ソプラノ)
トム・クラウゼ(バス)
イシュトヴァン・ケルテス指揮ロンドン交響楽団ほか

まだ渡米の前、地位も名声もすでに獲得し、言うことなしの栄光の人生を謳歌していた1890年頃、すなわち作曲者49歳の時に生み出された、「死者のための鎮魂曲」とはいえ純然たる演奏会のための音楽。稀代のメロディスト・ドヴォルザークの名に恥じない隠れた傑作であり、彼のそれまでの音楽に比べ、重厚で深い哲学的な印象を与える。
ところで、ケルテスの抜群の棒でこの意味深い音楽を聴いていて、どういうわけかロベルト・シューマンの晩年のことを思った。ライン河に投身自殺を図ったその直前に、彼が幻聴として聴いた旋律、いわゆる「天使の主題」。この主題を用いて(有名なヴァイオリン協奏曲の第2楽章の主題にも用いられている)、青年ブラームスはピアノ連弾用の変奏曲を書いている。その音楽の清らかで素晴らしいこと。ドヴォルザークと違い、決してメロディストとはいえなかったブラームスだが、変奏(変装?)の天才であったことは間違いなかろう・・・。


2 COMMENTS

雅之

こんばんは。
ドヴォルザークのレクイエムは、恥ずかしながら私にとって未知の曲です。こういう穴って、私には多いです。コメント不可能ですので、代わりにブラームスのCDにまつわる話題でご勘弁を・・・。
このところブラームスの曲のCD、よく買って聴いています、不本意ですが(笑)。まず大好きな交響曲第2番から。¥1,050になった2枚。
①ベーム&ウィーン・フィル(1977年東京文化会館ライヴ)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2683414
感想 私の知っているベームのライヴでの実力はこんなものではなかった!!
②ヨッフム&ウィーン・フィル(1981年ムジークフェラインザール ライヴ)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1907175
感想 岡本さんの講座でも聴いた「ジュピター」は確かに名演ですが、ブラ2はやはり物足りない。
ウィーンフィルにブラームスの交響曲第2番って向いてないのかもしれないと思ってしまいました。はっきり言って2枚とも失望しました。この曲はもっともっと終楽章で弾けないと!
続いて岡本さんおすすめのアファナシエフのピアノで2枚。 
http://www.hmv.co.jp/product/detail/127285
http://www.hmv.co.jp/product/detail/759826
これから聴きます。楽しみです。
最後に朝比奈先生の『アフィニスのブラ1』ってお持ちでしたか?
私は思わぬところで見つけ、すぐさま注文しました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2803548
これも楽しみ!
何だかんだ言って、俺ってブラームス好きじゃん!(笑)

返信する
岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
実は雅之さんはブラームス好きなんですね。前からそう思ってました(笑)。
ベームのもヨッフムのも今や¥1,050ですからねぇ。いい買物だと思います。
>私の知っているベームのライヴでの実力はこんなものではなかった!!
ベームの実演を聴かれている雅之さんがおっしゃるなら間違いないですね。ヨッフムについても同感です。
アファナシエフのブラームスは超おすすめです。また感想聞かせてください。
「アフィニスのブラ1」はもちろん買いました。この演奏は実演で聴きましたが、とても懐かしいです。朝比奈先生らしい良い演奏ですよ(提示部の反復はやっぱりうざいですが)。それと同録の「ジークフリート牧歌」が結構いかします。

返信する

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください