最近、自分が「傲慢」になってはいやしないか考えた。何か特別な変化があったわけではない。全てが順調で笑いが止まらないという状況でももちろんない。しかし、意図せず立て続けにそういう含みの指摘を受けたのでここは自省すべきだと思った次第である。もともとデリカシーに欠けるところはあるが、他人を小馬鹿にしたり、おざなりに扱ったりする癖はないから、あるとするなら無意識にそういう行動をとってしまっているのかもしれない。火のないところに煙は立たないゆえ。
「軸」が明確になったということはある。しっかりとグラウンディングもされた。ビジネス的にまだまだ発展途上ではあるものの、世にニーズがあり、間違いないという自信が心ならずも嫌味に感じられるようになってるのか。また、他人にモノを教えることを長らく生業にしてきたから、ひょっとすると上からモノを言う癖がついてしまって、無意識についついそういう行動をしているのかもしれない。
何気に発せられている「アドバイス」に注意を向けることが大事。注意深くアンテナを立てていれば、些細ながらいろいろなことに気づく。気づけば修正も可能だ。ともかく「謙虚」であることを意識して。
ゴールデンウィーク真っ只中。高速道路は予想以上の66km渋滞とか・・・。この際家で大人しくしているのがベストだと思い、明日の「3hフォローセミナー」の準備のため少々頭を捻った。当初、通常の2日間セミナーを開催予定だったが、諸般の事情で3時間集中のワークショップをやることにした。多忙な方々、金銭面がハードルになっている方々のために短時間で「人間力向上」のエッセンスをご教示しようという試み。あくまで「さわり」に過ぎないが、それでもご参加いただいた方にとって「意味ある」数時間にしたい。
久しぶりにシューベルトを聴く。本日の天気さながら気持ちよい。僕はブルックナーとシューベルトではその「しつこさ」という点で共通性があるように思う。ブルックナーのストーカー的執拗さはウェルカムなのだが、シューベルトのいつ終わるとも果てしない「陰湿な繰り返し」は時に我慢ならない(笑)。それはもしかすると男性特有の感覚かもしれないが、女性はどちらかというとブルックナーの「しつこさ」が苦手だという人が多いようだ(そういう人に限ってシューベルトは好きだという)。どう解釈すればよいのか・・・。うーん、不思議だ。
シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番ハ短調D.958&第20番イ長調D.959
内田光子(ピアノ)
相変わらずの執拗さ。それでも「歌謡的」だから許せるのか・・・。否、許せるどころか今日のような日には何度も聴きたくなるのだから面白い。これは内田光子の為せる技なのかな。それはわからないが、今日一日でこの音盤を流すのはもう3回目。我ながらしつこい・・・。
シューベルトが最晩年(何と死の数週間前!)に創作した3つのソナタはどれも神懸り的内容を秘める。内田の「不健康」を装った蒼白のピアノがより拍車をかける。
まさか間もなく自身に死が訪れようとは想像だにしなかったのだろう。病に冒された身体を思い、厭世的な翳りを大いに感じさせる中、時折見せる「生きようとする前向きな力」。嗚呼、本当はわずか31歳で死にたくなかったのだろう。若い頃の自信作を形を代えながらも再利用するあたりに何だか「生きること」に対する執念を感じるのだ。彼がもう少し長生きしていたらどんな傑作が生まれていたのだろうか・・・。
こんばんは。
たまたま昨日、別な目的であるサイトを調べていたら、シューベルトについて書かれた文章を見つけ、「そうだよなあ」と膝を打って共感していました。
http://homepage3.nifty.com/midorizemi/shubert.htm
シューベルトは、なるほど、私もストーカー的だと思います(だからこそ深い!)。
内田光子のシューベルト演奏の底知れぬ深さは、真に得難いです。今夜は野暮用で忙しいため深入りしませんが、私には、これからのクラシック音楽の演奏解釈の主流は、即物主義からネオ・ロマンティシズムの個性の時代に、間違いなく交代していくという確信があります(一言でその理由を述べると、混迷の時代が要請しているのと、その人にしか表現出来ない演奏の、差別化による付加価値の重要性から)。最近、別な日本人女性のピアニストの新譜CDを3枚ほど聴いた時も、その非凡な解釈の素晴らしさに心底感動、感心しつつ、そう思いました。
内田光子、ツィマーマン、ポゴレリッチ、プレトニョフらは、時代が必要と認めた、ネオ・ロマンティシズムの旗頭のピアニストだと、私は信じて疑いません。
3Hフォローセミナーのスタートおめでとう いろいろ 気ずきが
あってよかったね 今日はにぎやかな一日で楽しかった まーのも
気持ちよい一日だったようで何よりです おやすみ
>雅之様
おはようございます。
なるほど、ご紹介のサイト面白いですね。この方の推理は結構その通りなのかもしれないと思わされます。
>即物主義からネオ・ロマンティシズムの個性の時代に、間違いなく交代していくという確信があります
同感です。付け加えるならアファナシエフやハイドシェックも同類ですよね。
ちなみに新譜を3枚聴かれた日本人女性ピアニストって誰ですか?
>お父さん
よくよく振り返ると日々いろんな「気づき」があるね。
田舎の「祭り」は賑やかで楽しそうやね。
こんばんは。
昨年私が最も実演で感銘を受けたピアニストは、天地神明に誓って、お近くにいらっしゃるピアニスト様です。そのことを前提に、あくまで、ど素人の寝言として聞き流してください(無視していただいたほうが気が楽です)。
お尋ねの3枚のCDの内、私が過去実演を聴いて感動したことのあるピアニストの2枚をご紹介します。
①シューマン:「間奏曲集 Op.4」、「交響的練習曲 Op.13 (遺作つき)」 小林五月(P)
http://www.amazon.co.jp/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E7%9A%84%E7%B7%B4%E7%BF%92%E6%9B%B2-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E4%BD%9C%E5%93%81%E9%9B%86V-%E5%B0%8F%E6%9E%97%E4%BA%94%E6%9C%88/dp/B001TP6R6G/ref=sr_1_5?ie=UTF8&s=music&qid=1241352306&sr=1-5
私は、好きな曲のCDを一点集中的に集める癖があり、「交響的練習曲 Op.13 」も、目についたCDは必ず買っているのですが、今回のCDでの彼女のスケールの大きな演奏解釈には、心底度肝を抜かれました。この超弩級の音楽的個性と抜群な技術の両立は、真に凄いです。世界的名ピアニストの録音を含め、手持ちの約20枚の同曲CDを抑えて、最高ランクを付けたい1枚になりました。「間奏曲集 Op.4」も好きな曲で、昔からいい演奏の録音がないなあと思っていたのですが、このCDは私にとって、同曲の決定盤になりました。
②ショスタコーヴィチ:24の前奏曲とフーガ(全曲) 三宅麻美 (P)
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%81-24%E3%81%AE%E5%89%8D%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E3%81%A8%E3%83%95%E3%83%BC%E3%82%AC-%E5%85%A8%E6%9B%B2-%E4%B8%89%E5%AE%85%E9%BA%BB%E7%BE%8E/dp/B0014E7JH8/ref=cm_cr_pr_product_top
彼女の解釈も、信じられないくらい深いです。ニコラーエワの複数の全曲録音を抑えて、目下同曲の一番の愛聴盤です。
こういうCDは、私だけが知っている名盤、決定盤にしたいので、あまり他人に聴いて欲しくないですし、世間で騒いで欲しくもないです(笑)。
>雅之様
こんばんは。天地神明に誓ってですか?!(笑)
雅之さんの鑑識眼は本物だと思いますので、「寝言」ではなく「真実」のご意見として承ります。ありがとうございます。
ご紹介いただいた二人のピアニスト、僕は実演はもちろん音盤でも未聴です。しかし、いずれも決定盤とおっしゃるからにはそれだけのものがあるのだと思います。音盤ももちろん今後チェックしてぜひ実演に触れてみようと思います。
>私だけが知っている名盤、決定盤にしたいので、あまり他人に聴いて欲しくないですし、世間で騒いで欲しくもないです
我に入ってますねぇ(笑)。ぜひ僕にだけは教えてください(爆笑)。→僕も我に入ってますか?!(苦笑)