PAPA@KITCHENのるみは、毎月第4火曜日に上京し、東京の仲間のために「菜食会」を開催している。何ヶ月ぶりかに初台で催されたその会に参加した。彼女のブログに毎日のようにupdateされているお得意のベジタリアン料理が所狭しと並ぶ。残念ながら食べるのに夢中で写真は撮り損ねたが、とても美味しくいただいた。それに何人もの人たちと談笑しながら突っつく食事はことのほか旨い。感謝である。
感謝といえば、在るべき場所でやるべきことをできているということが一番幸せなんだということを実感した。るみは今故郷の恵那市で家族3人でカフェを経営し頑張っているが、人のつながりを大切にする性分からか、1年余りでお店も随分繁盛し、見事に軌道に乗せているところが素晴らしい。ちょうど1年半前、忘れもしない2008年5月27日。相談があるということで、新宿のとある喫茶店で小1時間ほど話をした。自分の方向性を見失って、悩んでいたのだろう。その時、彼女は迷路に迷い込む若者同様「やりたいことが何なのか?」を一生懸命探そうとしていた。僕がしたアドバイスはただひとつ。「できることをやろうよ」ということ。そして、実家に戻って両親とお店をやるのが一番良いんじゃないかと。もちろんその時は恵那でお店を出す話は微塵もなかった。それでもその数ヶ月後には話が具体化し、今となっては絵に描いたように現実化していっているのだから吃驚する。本当に充実しているのだろう、幸せな姿をみているとこちらも勇気づけられる。
今日も話題になった、ある一時期同じ釜の飯を食べながら切磋琢磨し合った仲間、あるいはそういう時期の大切さ。一生の中で喜怒哀楽を心底共にできる仲間と瞬間をもてることがどれだけ重要なことか。僕はちょうど3年前に前職を辞めたが、本当にあのタイミングで無理やり振り切ってよかったと思える。すべては順調なのである。
今日は1年で一番日中の短い日、冬至である。どうやら柚子風呂に入ると良いらしいが、家には常備していないので、代わりにフランシラ社の「ピート湯」。フィンランド生まれのこの泥湯の効果は抜群だ。身体は温まるし、とにかく熟睡できる。少々高価な商品だが、おススメである。
フィンランドということでシベリウスでもと思ったが、今週末の「早わかりクラシック音楽講座」のこともあるので、ここはやっぱりシューベルト。
シューベルト:ピアノ・ソナタ第7番変ホ長調D.568、楽興の時D.780
内田光子(ピアノ)
今やシューベルトを奏かせたら右に出るものはいない内田光子女史の輝かんばかりの名演奏。情感たっぷりであると同時に、軽やか。そう、一切の無理がなく、青年シューベルトのあるがまま、等身大の感性を表現する。1817年、20歳を迎えたフランツの音楽的発展は目を見張る勢いであった(この年変ホ長調ソナタが生み出された)。未完成作品を含めると7曲ものソナタを生み出したこの年こそ彼にとって転換の年でもあった。父親の呪縛、いわゆる教員生活と縁を切り、創作活動に専念するようになった年であり、天才が天才に戻ることができた記念すべき年なのだ。そして、1823年から最晩年の28年の間に書かれた「楽興の時」。「即興曲集」同様、こういう小品集はシューベルトの十八番であり、内田の見事な表現とあわせ、聴けば聴くほど彼のもつ不思議な神秘性が表立つ。
おはようございます。
本文について、個人的には親との同居の是非について考えさせられました。ちょうど私は今、自由の謳歌と責務との狭間で迷っておりましたので・・・。
今朝は、今年1年を振り返って、先日の丸山眞男氏に続き、中野雄氏についても、今年岡本さんのブログに書いた、私の非礼で無理解なコメントについてのおわびをします。
「新版 クラシックCDの名盤 演奏家篇」 宇野功芳・中野雄 ・福島章恭 (共著) (文春新書)
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E7%89%88-%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AFCD-%E6%BC%94%E5%A5%8F%E5%AE%B6%E7%AF%87-%E6%96%87%E6%98%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%AE%87%E9%87%8E/dp/4166607294/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=books&qid=1261514699&sr=8-2
を電車の中で読了しました。
いや、この3人のシリーズ、見直しました。中でも今回は、中野氏が何ヶ所かで宇野氏に猛然と噛みついているのが、過去の展開からすると意外でしたし、福島氏も「宇野先生への恩返しは、先生の影響下から抜け出し自立すること」(旧版から九年間 より)をしっかりと実践されています。 お二人とも、仲良しグループを脱却して自己主張しているのが素晴らしいです。立派!こうでなくちゃ、進歩はあり得ません。
そして、成長がピタッと止まった宇野氏の発言が、明らかに一番色褪せて見えます。人間、ぶれなきゃ成長なんか出来るわけがないという、強い確信と勇気を持てました。
しかし、そのお3人とも、内田光子のシューベルトだけは絶賛しておられます。私なら、まだ反抗期なので、ここにも反抗したいところです。
この本の436ページにある、中野氏の「フジ子・ヘミングと天満敦子――幸運の女神の祝福を受けて」にも快い驚きを覚えました。
・・・・・・人間、いつどこで幸運の女神の祝福を受けるか判らない。人生、「諦め」は禁句である。
フジ子と天満、共通点の最大なるものはその美しい音=無限の情感を湛えた、この二人だけが持っているかけがえのない音色と〝心の歌声〟である。そして彼女らは、その情感をステージから客席に惜しみなく伝達できる強靭な演奏技巧(テクニック)の持ち主でもある。勘違いしてはいけない。指が速く、間違いなく鍵盤や指板の上を動くだけがテクニックではないのである。世に出る前、フジ子にも天満にも、凡百の奏者に倍する、内容の充実した研鑽の歳月があったと思う。・・・・・・
私は膝を打って共感しましたが、絶対に岡本さんは納得されないでしょ(笑)。それでいいんです。
>雅之様
おはようございます。
>個人的には親との同居の是非について考えさせられました。
これは難しい問題ですよね。答は人によって違うと思います。本文で挙げた彼女は「自由を謳歌しつつ責務も十分に果たして」います。やっぱり「在るべきところでできることをして人様に喜んでいただく」というのが人としてのあり方の基本じゃないかと思うのです。
ご紹介の書籍は発売初日に本屋で見つけて一瞬手に取ろうとしたのですが、結局まだ買っていません(旧盤と基本的にそれほど違わないんじゃないかと思って 笑)。雅之さんがおっしゃるように進化しているのであれば読まないとですね。
>人間、ぶれなきゃ成長なんか出来るわけがないという、強い確信と勇気を持てました。
福島氏のケースはまさに「守破離」ですね。そうやって自分の個性を発揮していくんですよね。
>そのお3人とも、内田光子のシューベルトだけは絶賛しておられます。私なら、まだ反抗期なので、ここにも反抗したいところです。
内田のシューベルトは反抗の余地はないと思いますが(笑)。
>中野氏の「フジ子・ヘミングと天満敦子――幸運の女神の祝福を受けて」にも快い驚きを覚えました。
えー!天満敦子氏はともかくフジコについてもそんなようにおっしゃってるのですか!!うーん、納得できないです(笑)。
おかちゃん、昨日は久しぶりの再会嬉しかったです。そして、みんなとのとっても温かな空間におかちゃんが居てくれた事も嬉しかったです。ありがとう。
本当に、おかちゃんに仕事の相談をしていた時には想像もつかぬ展開と、でも深いレベルで本当にやるべき事がわかりそれに向かった時のスピードの速さは、自分でも驚きました。
全ては自分次第だけど、どんな時もおかちゃんをはじめ沢山の仲間に支えられ励まされ応援してくれる力が本当に大きかったです。
おかちゃんは、みんなの先生です。
数年前におかちゃんと出会い、教えて貰った事、応援してくれた事、力になってくれた事、たくさんあります。
いつもありがとう。
そして、これからもずっとずっと迷える子羊達の良きアドバイザーであり、何かを指し示す賢人であり続けて下さい。
>るみ
おはよう。こちらこそ久しぶりにいろいろと話ができてよかったです。それに美味しいご飯をいつもありがとう。
>これからもずっとずっと迷える子羊達の良きアドバイザーであり、何かを指し示す賢人であり続けて下さい。
ちょっとお尻が痒くなるけどね(笑)。
まぁ、僕も皆からいろいろ学ばせてもらっているのでお互い様だね。今後ともよろしくです。