最期の輝き

beatles_abbey_road.jpg自分が与えることをしないままもらうことばかりを考える・・・。大人になるということは「与えることができる」ということ。

And in the end, the love that you take
Is equal to the love you make
You make your love

結局・・・、君がその手で奪う愛は
君がその手で生み出す愛と同じなのさ
愛とは自分自身で生み出すもの・・・
(訳:山本安見)

The Beatles、厳密にはPaul McCartneyがその歴史の最後に自らに言い聴かせるように歌い上げた ラストナンバー「The End」。英語の細かいニュアンスまではわからないので、確かなことは言えないが、この歌詞、次のようにするともっと深みが出るような(逆にちょっと臭いかな)・・・。

And in the end, the love that you receive
Is equal to the love you give
You give your love

結局・・・、君が受け取る愛は
君が与える愛に等しいものだよ
愛は与えるもの・・・

嗚呼、美しい・・・。

The Beatles:Abbey Road

夜明け前が最も暗い。そして、もうこれで最期だろうという時になって人は「不思議な輝き」を放つ。久しぶりにThe Beatlesの「Abbey Road」-それもLPレコードでいうところのあえてB面(CDでは8曲目のBecauseからラストナンバーThe Endを経て、Her Majestyまで)だけを聴く。The Beatlesの歴史の中で、最後の最後に、4人のメンバーが一丸となって自分たちの持つ全てを表現、収録した歴史的名盤。そして、21世紀の今まさに創造されたといわれれば信じて疑わないであろう「新しさ」と40年という時間の枠を超えた「普遍性」をあわせもつポップス史上稀に見る傑作・・・。

言葉を幾つ並べても、そしてどのように表現しても全く言葉では言い尽くすことができない。
もどかしい・・・。ので、これ以上陳腐な言葉を並べるのはやめておく。

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3 COMMENTS

アレグロ・コン・ブリオ~第4章 » Blog Archive » All right!!

[…] 爆発的なヒットを生んだ後、創造者は誰もが苦しむ。 ポピュラー音楽において、コンスタントに優れた作品を生み続けたアーティストの代表格はThe Beatlesかもしれないが、それとてわずか7,8年という限られた時間の中での話だ。優秀なアルバムが必ずしも売れるというわけではないから判断が難しいところだが、内容的にも高度で、しかもセールス的にも圧倒的な成果を収めた音楽作品というのはポピュラーの世界でも決して数は多くないように思う。Michael Jacksonの”Thriller”などはモンスター・アルバムの筆頭だろうし、The Beatlesに限って言えば”Abbey Road”はまさにそういう作品であるように僕は思う。ちなみに、Eaglesが1976年にリリースした”Hotel California”は全世界で1200万枚売れたという。このアルバムは今聴いても決して色褪せない。こういう普遍的でレベルの高い作品がポピュラーの世界において存在するのだから多角的音楽愛好趣味というのは止められない。 […]

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アレグロ・コン・ブリオ~第5章 » Blog Archive » 紫の肖像

[…] グループの求心力と遠心力。 以前から拙ブログ上で、室内楽におけるメンバーの求心力と遠心力が話題になってきたが、第2期パープル最後のアルバムを聴きながらあらためてそのことを考えさせられた。 ロック・バンドの場合。 個々の結束が最大限に強まっている時期に名演、名盤が生み出されるというのは当然なのだが、一方、メンバー間に諍いがあり、状態が決して良いとは言えない時にも実は名盤が生れているのでは(The Beatlesの”Abbey Road”なんていうのはその最たる例)。 […]

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