菜食cuisine

brahms2_afanassiev.jpg株式会社ソーファの設立5周年パーティーに参加する。友人などの同伴可ということなので数人を誘ってみた。出てくる料理はいつもの美味しい菜食cuisine。ほうれん草と豆乳をベースにレンズ豆やひよこ豆を使ったソーファ特製グリーン・カレー、ベジ酢豚、北京ダック風ベジハムの春巻き、ベジ鶏肉のから揚げ、ベジハムのサラダ、菜食焼き鳥などなど、食べ切れないほどの料理が続々と運ばれてくる。本当に美味しい。しかも、どんなに食べても胃にもたれないところが素晴らしい。最後はあまった食材をおみやげにということで皆大喜び。ソーファのK社長に感謝です。ありがとうございました。

宴の後、Kさんが立ち話的に語っていた話の中で気になったことがいくつか。
今、世間では環境問題が取り沙汰されているが、なかなか抜本的な解決に至る方向が見出されていないという状況。こちらを立てればあちらが立たなくなる、あちらを立てればこちらが・・・、というようにビジネスの上で生きるか死ぬかの問題が絡んでくる以上一筋縄ではいかない。石油以上に深刻な問題になっている水不足や家畜の出すメタンガスの問題。そういうもの全ては個人が1週間のうちに1日でも「菜食」にすると大幅に改善されるという。うーん、奥が深い。ともかく、「菜食」がエコ活動に直接的につながるというのはある意味新鮮な話題である。

ワーグナーをはじめベジタリアンの作曲家は少なくない。逆にロッシーニなど健啖家として有名な音楽家も数多い。ワーグナーなどは晩年に悟ったかのように「菜食主義」に傾いていったようだが、確かに生み出す作品の資質も同時に枯れた味わいをもつようになっていく。もちろん根底には「愛」というものが感じられる音楽なのだ。そのワーグナーと同時代を生きたもう一方の雄はヨハネス・ブラームス。気難し屋で評判の彼は特別ベジタリアンであったわけではないが、若い頃から「歳を重ねないと書けないような枯淡な音楽」を得意とした。当然その音楽にも「愛」は感じられる。

ブラームス:2つのラプソディ作品79
ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)

渋い燻し銀の如くの音楽をアファナシエフが弾くと輪をかけて「寂寥感」を醸し出す。この異常にテンポの緩やかな呼吸の深い演奏はピアノによるチェリビダッケ風解釈で、おそらく好き嫌いの評価がわかれるところだろうが、ブラームスを聴くならアファナシエフ盤がとにかくおススメだ(グールドの弾くそれも最高だが)。
ブラームスはひょっとするとねちっこい性格だったのかもしれない。こういう演奏を耳にすると作曲者の性質までが明らかになり、音楽そのもの以外のことまで考えさせられるゆえとても面白く貴重。

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