Miles Davis A Tribute To Jack Johnson (1971)

マイルス・デイヴィスは大規模な音楽空間を構想し、中世の画家のアトリエのような大判のフレスコ画にさまざまなミュージシャンを参加させ、サウンドアート作品を創り出そうとした。
ヴォルフガング・サンドナー/稲岡邦彌訳「キース・ジャレットの真実 ジャズピアノの歴史を変えた即興演奏とその人生」(DU BOOKS)P71

言い得て妙。うまい表現だと思う。

Miles Davis “A Tribute To Jack Johnson”を聴いて思ふ Miles Davis “A Tribute To Jack Johnson”を聴いて思ふ

久しぶりにジャック・ジョンソンへのトリビュート・アルバムを聴いた。
(キース・ジャレットは参加していないが)
その強烈なパフォーマンスにあらためて感激した。
エレクトリック期の、しかもジミ・ヘンドリクスやスライ・ストーンの影響下に制作されたアルバムは、ジャズ・アルバムとは思えない、どちらかというとプログレッシヴ・ロックの巨大さと斬新さを併せ持つ。

曲目は、”Right Off”と”Yesternow”の2曲。これらは、テオ・マセロによって手元にあった音源を編集されたもの。マイルス他参加のミュージシャンの力量もすごいのだが、もはやテオ・マサロあってのアルバムであり、その功績は甚大だ。

Miles Davis:A Tribute To Jack Johnson (1971)

Personnel (#1 & #2前半)(1970.4.7録音)
Miles Davis (trumpet)
Steve Grossman (soprano saxophone)
John McLaughlin (electric guitar)
Herbie Hancock (organ)
Michael Henderson (electric bass)
Billy Cobham (drums)

Personnel (#2後半)(1970.2.18録音)
Miles Davis (trumpet)
Bennie Maupin (bass clarinet)
John McLaughlin (electric guitar)
Sonny Sharrock (electric guitar)
Chick Corea (electric piano)
Dave Holland (electric bass)
Jack DeJohnette (drums)

まさに完璧なサウンドアート。
すべての瞬間に革新があり、参加したミュージシャンのすべてが実に官能的な、そして人間的な音楽をする。

こんなにも刺激的な、もはやロック・アルバムといっても過言でないジャズ・アルバムは必携の盤。音に浸りながら思う。皆大歓喜だと。
(これは果たしてステージで再現できるのか? あるいは再現したことがあるのか?)

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