上がれ、上がれ・・・、天まで上がれ!!

閃光が走る。
地震と雷は僕にとって難敵。午後、川崎でレコーディング中の妻から連絡が入り、洗濯物を入れろとの指示。こちらは降っていなかったが、そそくさと取り込み、おそらく数十分後にはこちらにも雷雲が襲ってくるだろうと心の準備をした(笑)。

激しい雨・・・、そして雷鳴が轟く・・・。(怖)

久しぶりにPeter Gabrielの”UP”を聴いた。
2002年にリリースされたオリジナル・アルバムだが、10年弱という時を経て、当時感じていた以上の一層の味わい深さを感じる(独特の声色で、1曲の中で感情の移り変わりを見事に表現するところが身に染みる)。Gabrielに関しては80年代の初頭からオンタイムで聴き続けてきた。アルバムを発表するたびに、必ずと言っていいほど挑戦と変化があり、決して多作家ではないが、果敢なチャレンジと作品の出来の見事さに期待をし、常に彼の最新録音の登場を心待ちにしていた。というのも、彼の音楽性が常に時代の最先端を走っており、というより何年も先の未来を見据えて生み出されているもので、テクニカルな素晴らしさは当然のこと、ともかくその音楽の中にずっと浸っているだけで、新たな力が漲り、どういうわけかテンションがハイになり、結果的に未来への不安どころか、明るさや希望だけを届けてくれるようにいつも思える存在だったから(それは僕だけに起こる現象かもしれないけれど)。

そのPeter Gabrielも、随分風貌が変わり、今やポピュラー音楽界の重鎮として君臨するが、相変わらずアルバムは何年という期間を待たないと出てこない。自身が十分に納得しないと出さない、あるいは時代の流れにマッチしないと出さないという姿勢なのだろう。それにしても最も不可解なのは、来日公演をしないこと。確か単独公演は結局1度もやってないのでは・・・?(記憶が定かでないので不正確な情報だけど)
たとえそれが音響の極めてひどい東京ドームのようなスタジアム開催であったとしても、やっぱりライブに触れない限り、その音楽を本当に、そして本質的に体感したとは言い難い。僕にとっての痛恨事の一つがPeter Gabrielを聴いていないこと(15年位前、ヨーロッパ旅行でウィーンに立ち寄ったとき、公演が行われていたが、その時はパスして国立歌劇場でのオペラを選択した(その後僕らはロンドンに渡ったが、どうやら同じ飛行機に搭乗していたらしくヒースロー空港のバゲッジ・コントロールでPeterやTony Levinに遭遇した。感激して握手を強請ってしまった)。

さて、本題のアルバムについて。

Peter Gabriel:UP

“The Barry Williams Show”など、何度聴いても、踊りたくなるようなリズミックな音楽に乗ってPeterの七変化が体感できる。アクターGabrielの面目躍如たる楽曲。
・・・やっぱり一気に引き込まれるカリスマ性。一人何役もこなし、1曲1曲心を込めて歌い切る。ファンキーな音楽もバラード調の楽曲も、どんな作品もPeter Gabrielならでは。
そういえば、Gabrielには「水」が似合う。いや、「水」にまつわる名曲が多い。このアルバムのジャケット写真の水滴も意味深。

このアルバムから僕が得たメッセージ。タイトル通り”UP”!
上がれ、上がれ・・・、天まで上がれ!!


3 COMMENTS

雅之

こんばんは。

こういう蓄積のないジャンルは、ただひたすら勉強させていただくだけです。ありがとうございます。

書くことがないので、当地で、今話題の、夏の甲子園愛知県代表、至学館の校歌でもご紹介いたしましょう。

http://www.youtube.com/watch?v=X55qT9Z2fTc&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=CBHoXlZ0gz0&feature=related

いいぞ! 固定観念を吹っ飛ばせ!!

>上がれ、上がれ・・・、天まで上がれ!!

一番高い所に登って 一番光る星を掴んだ
一番辛い道を選んで 一番強い心をまとった
海を渡る風が吹いた カシオペアが近くに見えた

夢を追い続けた そしてここまで来た
でもどうしてかな 熱い涙が止まらない
うつむきかけた時 君の顔が見えた
差し出された白い腕が 翼に見えた

返信する
岡本 浩和

>雅之様
こんばんは。
なんか、校歌とは思えない素敵な歌詞ですね。
歌もいいです。

ご紹介ありがとうございます。

返信する

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