マルケヴィッチをもっと勉強しよう

暖かい、というより暑いくらい。
今夜も15年来の後輩と飲んだ。久しぶりに。
毎々思うことだが、人生のある時期寝食を共にした仲間というのは日頃会わなくてもまったく壁がない。あっという間にあの頃に戻れる。

酒を酌み交わし、酔い、愉快に過ごすひと時は生きている実感を味わえる。
それにしても僕は酒に弱いからすぐに酔いが回ってしまうのだが、本当は2次会、3次会とコマを進めたいところ。嗚呼、楽しき哉。

先日のマルケヴィッチの話題から、雅之さんにお借りして、彼が1968年に日本フィルに客演した際の映像を観た。噂に違わず恐ろしいまでの集中力と、各楽器の能力を見事に引き出す桁外れの才能。正直、マルケヴィッチがここまでの人だとは思いもよらなかった。

ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98(1968.3.21Live)
ラヴェル:ラ・ヴァルス(1968.2.29Live)
イゴール・マルケヴィチ日本フィルハーモニー交響楽団

マルケヴィッチの凄いところは、おそらくまだ技術的にもそれほどレベルが高くなかったであろう日本のオーケストラからこれほどまでのパフォーマンスを引き出せているところ。
「これほどまでに」、というのは有機的なティンパニの響きと、時折涙が出るほど美しいソロを聴かせるフルートの調べによる。
いやはや、ブラームスの第4交響曲というのはいかにも渋い音楽だけれど、保守的な形式の中にいかにも革新的な試みがなされている点が見事。
ブラームスを見くびるなかれ。マルケヴィッチをもっと勉強しよう。
ここには「真実」がある。

嗚呼、酔うた。愉快痛快。
今日のところはこれにて強制終了。

3 COMMENTS

雅之

こんばんは。

こういう厳しいブラームスは、女々しく無いので(笑)、じつに私好みです。

そして私は今、マルケヴィッチ指揮コンセール・ラムルー管他によるリリ・ブーランジェ作品集のEVEREST盤
http://www.seikaisei.com/composer/boulange/boul-int.html
を、是が非でも入手したく、聴いてみたくて聴いてみたくて、もうどうしようもなく我慢が出来なくなっています(激しい禁断症状)。

マルケヴィッチもナディア・ブーランジェに作曲を学んだ一人とのこと。
改めて、ブーランジェ姉妹は偉大ですね・・・ 女の鑑!!

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岡本 浩和

>雅之様

こんばんは。

>マルケヴィッチ指揮コンセール・ラムルー管他によるリリ・ブーランジェ作品集のEVEREST盤

何年か前に雅之さんからリリ・ブーランジェについて教えていただいてから僕も機会あるごとに思い出し、聴いてみたいと思っている音盤です。

>激しい禁断症状

わかります(笑)。

生誕100年ということで、タワレコあたりが再リリースしてくれることを待ちましょう!

>マルケヴィッチもナディア・ブーランジェに作曲を学んだ一人とのこと。

そうでしたか!!

返信する
gkrsnama

ブーランジェは2枚ありまして、古い方はAmazon.comに中古で出ています。新しい方(コンサートホールでヘレネが入っている)の方はCDになっていなかったと思います。eBayに中古でLPが良く出ていますよ。後は持ってません。

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