ワークショップZERO1日セミナー

king_crimson_poseidon.jpg「ワークショップZERO」1日セミナーが終了した。合計9時間缶詰でいくつかのワークをやったが、皆相応の成果を得ていただけたようで、終了後の打ち上げも盛り上がった。

人間は誰しも問題を抱えている。問題が一切なく順風満帆で完璧という人は誰一人としていない。その不完全さがまた個性であり、ユニークさであるのだ。「ワークショップZERO」の「0」である所以をセミナー終了時にお伝えすると約束したにもかかわらず、結局その話はしなかった。「0」はマイナスでもなくプラスでもないバランスの取れた状態、つまり「中庸」である。また限りなく無限小であるということから「無限の可能性」という意味を含む。そして何より、「0」は物事の始まりなのである。余計な固執を捨て、ゼロからスタートしてみよう。何も恐れることはない。守るものは何もないのだから。

前から散々言及しているが、全ての問題の端緒は、親子関係、兄弟関係など「家庭での人間関係」にあると考えるようになった。一見関係ないように見えながら、大本の人間関係に躓きがあると、表面的なほころびとして目の前の他者との人間関係にトラブルが生じてくる。それはビジネスにおいてもプライベートにおいても同様。そして「言葉」の問題。今の時代、電話やメールでことを済まそうとする人が多い。しかし、メールだけのやりとりによって誤解が生じることも一方で多い。「言葉」が曖昧だからである。例えば「猫」と言って、各々が想像する「猫」の姿形は十人十色。そしてそのどれもが間違っているのではない。所詮「言葉」とはそれくらいのものなのだ。ゆえに「言葉」を過信して「言葉」だけに頼るのは危険である。きちんと対面し、相手の目を見、空気を読みながら、時にはふれあいを通してお互いを感知し合うことが大切だ。それこそ「人間関係作り」の基本。

King Crimson:In the Wake of Poseidon

Personnel
Robert Fripp(Guitar, Mellotron & Devices)
Greg Lake(Vocals)
Michael Giles(Drums)
Peter Giles(Bass)
Keith Tippet(Piano)
Mel Collins(Saxes & Flute)
Gordon Haskell(Vocal)
Peter Sinfield(Words)

ちなみに、ピート・シンフィールドの哲学的で高踏的な歌詞はいつもながら意味不明。単なる言葉遊び以外の何ものでもないだろうからその意味を探ろうということ自体ナンセンスなのかもしれない。ともかく英語で語られた真意(そもそもそんなものないのかもしれない)を日本語に翻訳するという行為そのものに無理がある。

Plato’s spawn cold ivied eyes
Snare truth in bone and globe.
Harlequins coin pointless games
Sneer jokes in parrot’s robe.
Two women weep, Dame Scarlet Screen
Sheds sudden theatre rain,
Whilst dark in dream the Midnight Queen
Knows every human pain.

一応歌詞対訳書はついているものの、一層意味不明。翻訳できないならしなきゃいいのに・・・。

意味不明の誤訳↓
プラトンの子孫は蔦におおわれた冷たい目で
肉体や天体に宿る真実を誘惑する
道化師たちは無意味なゲームを造り出し
オウムの紛争で嘲笑うようにジョークを飛ばす
二人の女が泣き濡れるのを見て
貴婦人スカーレット・スクリーンは
いきなり芝居がかった涙を流す
一方、夢に沈んだミッドナイト・クイーンは
人間のあらゆる痛みを知っている


4 COMMENTS

雅之

おはようございます。
ご紹介の盤、その昔LPで持っていました(CDなんかに買い替えるんじゃなかった!)。
音楽もジャケットも、じつにいいですねえ。
歌詞の意味なんですが、岡本さんは既にご存じかもしれませんが、次のサイトの訳なんかでは、かなりこなれていて、抽象的な言葉がジャケットの絵との関連性も含めて理解しやすくなり、かなり納得できます。
プラトンの子弟らは蔦の絡まる冷めた目で
肉体や天体の真実を捕らえようとする
かたや道化達は無意味なゲームを次々と鋳造し
オウムの衣装であざ笑いジョークを飛ばす
2人の女性が泣く スカーレット・スクリーン夫人は
突然の芝居じみた雨の涙を流して見せ
一方夢の闇では真夜中の女王が
あらゆる人類の痛みを知る
風 火 地 水 
天秤上の世界
風 火 地 水
変転の釣り合い
天秤上の世界
釣り合いの上にある世界
(引用↓)
http://homepage3.nifty.com/~crmkt/02poseij.htm
(勉強不足の私には、解説も勉強になりました↓)
http://homepage3.nifty.com/~crmkt/02poseic.htm
それにしても訳詞、対訳とは難しいものだと、つくづく思います。
意味など知らずに、ただ音だけ楽しめばいいって言われてもですね・・・。
ちなみに私は、突然、芝居じみた雨の涙を流して見せるスカーレット・スクリーン夫人より(疲れる!)、あらゆる人類の痛みを知る、真夜中の女王(「魔笛」の夜の女王のイメージ?)みたいな女性と、ぜひお付き合いしてみたいのですが、岡本さん、そんな素敵なかたを紹介していただけませんか?(爆)

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
>その昔LPで持っていました(CDなんかに買い替えるんじゃなかった!)。
同じくです!本当にLPを処分してしまったのは悔やまれます。僕90年ごろにロバート・フリップが初めてリマスターしたCDと最近流行の紙ジャケ盤をもっていますが、やっぱりアナログ盤が懐かしいです。音もそうですがおっしゃるようにジャケット!
あー、このサイト昔みてとても参考になったと記憶していますが、すっかり忘れていました。なるほど「バランスと対比」がテーマだというのはよくわかります。解説ページも勉強になりますね。
本当に言葉を置き換えるのって難しいですね。やっぱり原語で普通に理解できるように(感じられるように)なるのが一番なんでしょうね・・・。
>あらゆる人類の痛みを知る、真夜中の女王(「魔笛」の夜の女王のイメージ?)みたいな女性と、ぜひお付き合いしてみたいのですが、岡本さん、そんな素敵なかたを紹介していただけませんか?(爆)
雅之さんっ!!

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アレグロ・コン・ブリオ~第5章 » Blog Archive » King Crimson “Lizard”

[…] 歴代キング・クリムゾンの全アルバムの中で最も聴く回数の少ないアルバムがおそらく3枚目の「リザード」。始めて購入したのは30年近く前。もちろんアナログ盤だったが、その頃から「宮殿」や「ポセイドン」、あるいは「アイランド」などは繰り返し頻繁にプレーヤーに載せるのに、この作品だけはどうにも食指が動かなかった。 それは今でも変わらない。久しぶりに思い出したように聴いてみても、正直面白いと思えない。いや、音楽的には多分面白いところもあるのだけれど、キング・クリムゾンとして聴いたときのインパクトがあまりに薄い点が評価を下げる。 そういえば、ロバート・フリップはいくつかコンピレーション・アルバム、いわゆるベスト盤をリリースしているが、この「リザード」からの楽曲は1曲も入れたことがないんじゃないか・・・(ライブでも演奏してないんじゃないかな・・・どうだろう?)。そもそも主宰する人間が葬り去るような作品群ゆえいくらクリムゾン・フリークと雖もなかなかエッセンスを汲み取るのは難しい。 […]

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