09年9月9日。僕の世代なら必然的に思い出すのは「銀河鉄道999」か・・・。いや、ひょっとすると僕よりもう少し後の年齢層にとって一連の松本零士アニメは何ものにも代え難い少年時代の思い出かもしれない。静岡ではどうやらこの日を記念して999号を模したSLが走ったようだが、アニメや映画もさることながら、忘れられないのが例のゴダイゴが歌って大ヒットした映画版のテーマ・ソング。とても懐かしい。ミッキー吉野をリーダーとし、タケカワユキヒデがヴォーカルをとったこのバンドの人気は当時凄かった。そういえば、堺正章が孫悟空を演じた『西遊記』は毎週楽しみに観ていたと記憶するが(夏目雅子の三蔵法師、よかったなぁ)、同じくテーマ・ソングを歌ったのがゴダイゴ。彼らは次代に残る良い音楽をいくつも書いたと思う。
タケカワユキヒデは若い頃、当時のミュージシャンを志す若者のご多聞に漏れずビートルズの影響を受けたらしいが、そういえばThe Beatlesのリマスター盤も本日世界同時発売されたらしく、巷のCDショップはビートルズ一色のようで、ウェブ上でも何やらプロモーション活動が活発に行われている。「原音に最も近い音」といわれても、今やさすがに彼らの音盤をもう一度揃え直すために買い換える意欲も全く湧かないので、僕は完璧に無視しているのだが・・・(とはいえ、ちょっと気になる)。
そのThe Beatlesにもアメリカ大陸制覇の折、影響を受けたミュージシャンが何人も存在する。そのひとり、今やアメリカン・ロック界の重鎮であるボブ・ディラン。ここ数年はディランのアルバムが発売されたからといって即買いに走るフリークでもない僕は、いつの時点だかで彼の音楽を追ってはいないが、かれこれ20年近く前、好きではまって聴いていた時期があった。およそ美しいとは思えないしわがれた声と、ほとんど「しゃべり」に近い(一種のシュプレッヒシュティンメか?)歌い方は決して近づきやすいものではないが、独特の意味深い歌詞と、時に見せる美しさ、そして味わい深い音楽には大いに魅せられる。
繁栄や豊穣を意味するタロットの「女帝」。ボブ・ディランの全アルバムの中でも商業的にも芸術的にも最も成功作のひとつといえる「欲望」のジャケット裏に「鎌倉の大仏」の写真とともにコラージュされているのが番号「3」のこのカードである。注意してみないとついつい見落としてしまいそうなジャケ裏だが、ことディランのような大歌手ともなると、歌詞から音楽、そしてジャケットに至る全てに何らかの意味があるように思え、ついつい深読みしたくなる(しかし、当の本人はおそらく全く何の意味もないと言うのかもしれないが・・・)。1曲目の「ハリケーン」からしてただ事ではない。「イシス」、「モザンビーク」、「コーヒーもう一杯」と続き、ディランの歌声は「オー、シスター」、「ジョーイ」で極限に弾け飛ぶ。ラスト・ナンバーの「サラ」まで一切の飽きを覚えさせない最高傑作である。9並びの特別な日にボブ・ディランの「欲望」とは・・・。我ながら抜群の選曲である。
私が自信を持ってできることは、自分自身であること。
たとえ自分という存在が、どんな人間であろうとも。
~ボブ・ディラン
こんばんは。
>9並びの特別な日にボブ・ディランの「欲望」とは・・・。我ながら抜群の選曲
なるほど!と感心しました。でも、このボブ・ディランのあまりに有名な傑作アルバム、自分では所有しておらず、勉強不足でコメント不可能です(すみません)。
今夜は、代わりに、私がウン十年前、小学3年生の時に考えた「3」と「9」にまつわる素朴な疑問を、ご紹介します。
でんたくで、100÷3をけいさんすると、33.3333333・・・・・です。
でも、33.3333333・・・・・を3でかけたら99.9999999・・・です。
つまり「100点まんてん」と「99.9999999・・・てん」は、おなじということです。
だから100点をとってまんぞくしているひとも、じつは いつまでたっても どこまでいっても
かんぺきではないんだよ。
幼い猿知恵でしょ(笑)。
>雅之様
こんばんは。
「3」と「9」にまつわる素朴な疑問・・・、
「おー」っと感心してしまいました。小学校3年生からそんなことを考えておられるというのは「猿知恵」どころか凄いですね!やっぱり雅之さんは天才です!!
それにしてもこの矛盾、数学者はどう説明するんでしょうねぇ??
[…] 2009年9月9日、僕はボブ・ディランの「欲望」を聴いていた。本当は、その日、全世界同時にリリースされたザ・ビートルズのニュー・リマスター音源を採り上げたかったのだが、天邪鬼 […]