第一印象

charlie_parker.jpg久しぶりにかなり呑んだ。世田谷区議を務める後輩が次の選挙に向けて活動を始めたのを機にポスティングのお手伝いをした。わずか2時間ほどのことだが、たかだかポストへの投函という行為で、様々な人間模様が見えるから面白い。例えば、ポストに物が入れられないほどチラシを溜め込んでいる人がいかに多いことか。

僕は基本的に入口というものを大事にする。玄関やトイレや、日常的に人が頻繁に出入するところは「綺麗に」していることを信条とする。だから、ごみ屋敷のような家屋は信じられないし、玄関が物に溢れて雑多だという所についてはついつい疑問を感じてしまう。掃除をしてあげたくなるくらい。しつこいが「玄関」は大切にしたほうが良い。人格でいうなら「第一印象」だから。

18:00から呑み始めて帰宅は結局午前1時。いずれも大学時代の後輩。後輩と言っても年齢は相当違うからかぶることはない。それでもいろいろと教えられることがある。ゆえにかなりの飲酒量にもかかわらず、酒に弱い僕がほとんど酔っ払わずに済んだ。奇跡である(笑)。いずれにせよ次期選挙で彼がトップ当選を果たせるよう協力したい、そんなことを思えたひとときだった。ありがとう。

真夜中に聴くチャーリー・パーカー。

Charlie Parker:The Immortal Charlie Parker

Personnel
Charlie Parker(as)
Miles Davis(tp)
John Lewis(p)
Nelson Boyd(b)
Max Roach(ds)
Bud Powell(p)
Tommy Potter(b)
Clyde Hart(p)
Tiny Grimes(g, vo)
Jimmy Buffs(b, vo)
Harold West(ds)
Dizzy Gillespie(p)
Curly Russell(b)

戦中&戦後間もなくの録音だが、音質は極めて良い。それに65年近くを経た今でも充分に通じる音楽性。ジャズの歴史において要人であるチャーリー・パーカーについてはそれほど知識を持ち合わせない。しかしながら、音楽を聴けば聴くほどその「絶対性」が理解できる。

ところで、こういう「天才」は酒やドラッグに溺れる傾向がある。心身に良くないことがわかっていても、繊細な心を自身で支えることができないという「弱さ」がある。でも、その「弱さ」こそが孤高の作品を生み出す原動力なのだ。芸術、イコール・ネガティブ、病的。表面上の明るさの中の陰湿な感情の坩堝。嗚呼、人間とはこういうものなり。

チャーリー・パーカー。オススメである。


4 COMMENTS

雅之

おはようございます。
チャーリー・パーカーのご紹介のような本格的なジャズの名盤は手に汗握るほど凄い迫力だけど、夜更けに聴くにはテンションが高すぎて疲れる・・・、そんなジャズ初心者の私には、どんなに邪道だとジャズ通に揶揄されようとも、「Charlie Parker With Strings」
http://www.hmv.co.jp/product/detail/266223
くらいが最も心に沁みる時があります。
試しに、今、この瞬間「Autumn in New York」を聴いてみて!
http://www.youtube.com/watch?v=CyrsOx8Ab90
ねっ! マジ心に沁みるでしょ(笑)
ああ、良過ぎて涙が出そうです。
音楽って、本当に素晴らしいものですね!!
ネガティブでも病的の裏返しでも何でも、音楽の偉大さ、素晴らしさの前では、一向に構わない。
むしろ大歓迎です。

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岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。
いいですねぇ、”Autumn in New York”!!
心に沁みます。
>ネガティブでも病的の裏返しでも何でも、音楽の偉大さ、素晴らしさの前では、一向に構わない。
むしろ大歓迎です。
同感です!

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