リストのオルガン曲集

そういえばひな祭り。男である僕には子どもの頃から一切関係のないお祭りだが、本日桜餅などをいただきながら、どうやらいろんなことが一掃され、また新た な1ページがスタートするような感覚に襲われた。先日来、MT4の調子が良くない。あれこれ悩んだ挙句、そして詳しい友人たちに相談してみた結果、 WordPressに移行し、次なる「アレグロ・コン・ブリオ~第3章」を始める時期なんだという気になった。もちろん方向性や内容を変えるつもりはな い。ただ、新しいページに突入するということ。面白くなりそう。

相変わらずフランツ・リストを聴いている。ここ数日の「思い悩み」を洗い流そうと珍しいオル ガン曲集などを取り出してみるものの、信仰心篤かった彼の作品群はどうも「人間臭さ」が強過ぎ、その意味では楽に聴きこなせるものの、精神性という点で一 段低い気がしてならない。何を偉そうに、大作曲家をこき下ろすかのような言葉を吐いているのだとお叱りを受けそうだが・・・。

例えば、J.S.バッハの主題に基づく「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」なども、どうもピアノ版で聴いた方がしっくりくる。やっぱりリストはピアノで物を考え、創造する人なのだろう。 

リスト:オルガン作品集
・バッハの主題による前奏曲とフーガ
・バッハのカンタータ第12番の主題による変奏曲「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」
・マイアベーアのコラールによる幻想曲とフーガ
ハンス=ユルゲン・カイザー(オルガン)

例によってBrilliantの廉価盤。資料的な意味合いでその作品の音源を手に入れたいと思うような時、本当に重宝するレーベル。
こ の音盤の白眉は、40分近くを要する「幻想曲とフーガ」だろう。じっくりと聴いたのは初めてだから当然聴き込みは足りない。足りないながら勝手なことを言 うと、リストは他人の作品を上手い具合に加工し、いかにも自身の作品であるかのように振舞えた天才だったんだろうと思う。地味な音楽を華麗に七変化させた り、大衆によりわかりやすく人気が出るようにアレンジしたり・・・。

彼は根っからのタレント。19世紀のジャニーズ・・・、かな(笑)。

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1 COMMENT

アレグロ・コン・ブリオ~第4章 » Blog Archive » 哀しみが喜びに変わる

[…] 20数年前、ホロヴィッツが亡くなるまさに数日前に録音されたという、いわゆる「ラスト・レコーディング」を初めて聴いたとき心底感動した。83年の初来日の際の、吉田秀和氏をして「ひびの入った骨董」といわしめた不本意な演奏から数年後の演奏は、最晩年の飛び切りの透明感が獲得されており、これこそホロヴィッツ、巨匠の面目躍如たるピアニズムだと快哉を叫びたくなったものだ。何より曲目すべてが初録音だというその選曲の妙。中でも、ワーグナーの「イゾルデの愛の死」をフランツ・リストがピアノ編曲したものと、同じくリストがJ.S.バッハのカンタータの主題を前奏曲としてピアノ・アレンジした作品の、美しく官能的でありながら、それでいて少しばかり枯れて、しかも高貴な圧倒的な響きに僕は打ちのめされた。 実はリストは、ピアノ稿(こちらは変奏曲バージョン)の完成から3か月後にオルガン稿も残しており、25分近くに及ぶそれも敬虔な祈りに満ち、真に捨て難い魅力を持つのだが、そういえば、これらの楽曲のもとになったカンタータについてはほとんどきちんと聴いてこなかったと思い出し、カール・リヒターが70年代にミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団と共に録音したカンタータ集から1枚を取り出して聴いてみた。 […]

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