時に猛威を奮うが、自然はいつも大らかである。
春の次には夏が来て、そして秋になり、冬が訪れる。1年365日は、そのサイクルで、一切の衒いなく繰り返されてきた。その働きの根源は何なのか?
それは、僕たちがどこからやって来て、どこへ帰っていくのかという永遠の疑問と同質の、人類共通の命題である。
快晴の高原は、何と澄んでいて、何て美しいのだろう。
世界は静寂の中にあり、人の住む、日常生活の音が周囲にこぼれる。この時期は、虫すらもう鳴かない。晩秋の、否、初冬の山間部での暮らしは真の癒しを僕たちに届けてくれる。
部屋はAmazon Musicから流れる音楽に溢れていた。
ジャズだ。何だか懐かしく、そして温かい思いが内側から溢れ出てきた。
“Take Five”である。
・The Dave Brubeck Quartet:Time Out (1959)
Personnel
Dave Brubeck (piano)
Paul Desmond (alto saxophone)
Eugene Wright (bass)
Joe Morello (drums)
喜びの発露。
デイヴ・ブルーベックのクラシカルなピアノ演奏はもちろんのこと、ジョー・モレロの隙のない、挑戦的なドラミングが素晴らしい名盤。
未来は明るいのだと思う。
岐阜県恵那市の夜。