あなた自身を信じて・・・

3月に入って、09年度の新卒就職戦線がいよいよ活発化の様相を呈している。僕のところではこのところ毎週のように「ES講座&自己PR講座」を学生諸君のために開いているのだが、「売り手市場」とはいえ、余裕綽々で自信満々の輩は意外に少ないのが、(逆説的だが)まだ救いかと思う。とにかく「内定をとること」だけを目標にするなと口を酸っぱくして言うことにしている。少なくとも僕に縁のある学生たちは皆素直なようで、「やれといわれればやる」し「考えろといわれれば考え」、教えられたとおりに行動するところが偉い。

一方で、転職エージェント業を始めて思うのだが、転職市場というのも実際はそれほど甘くなく、やはり個々人のこれまでのキャリアや将来に対する意識、姿勢が問われるので、転職志願者は十分な準備と心構えを持って臨まないといけない(新卒のうちから10年後を見据えて就職活動を本気でしっかりしておけば結局のところ説得力のあるキャリアが積めるのだから、学生を啓蒙する仕事もとても意義のあることだと思う)。
何だかんだいいながら、相変わらず日本は「学歴社会」である。表向きはそうではなくなったかのように言われているが、間違いなく「高学歴」の人材が結果的に求められており、二流・三流大学卒の人たちは転職一つとってみても厳しい(もちろん、スペシャリスト的キャリアや戦力を持っている方は別だが)。少なくとも、大学受験というものを乗り越え、一流といわれる大学に入学したという経験そのものが、その人を「判断」する重要な軸となっていることは間違いないようだ(まぁ、「継続力」や「ポテンシャル(可能性)」を判断するという意味では正しいのだけど・・・)。とにかく若い頃から好きなことに向かって継続的に努力し、成果をもっている人間は強い。

J.S. バッハは、不遇な幼少時から天才的な能力と集中力をもっており、ラテン語学校でも首席であったし、彼自身が後年「私はとても勤勉でした。私のように勤勉だったら、誰だって私のようになれるでしょう」と回顧しているように、「努力の賜物」的天才であった。「努力」をすれば誰でも才能が開花する可能性を持っているのである。世の中で本当にダメな奴、できない奴はいない。
「継続は力なり」-自分を信じ、継続し、成果を挙げて、一度自分のものになった「知識」は誰にも盗むことができない宝となるのだ。

Jethro Tull:Stand Up

ロックに初めてフルートを持ち込んだIan Anderson率いるプログレ・バンド、ジェスロ・タル。この「Stand Up」は69年発表の2作目ゆえ、レコーディングからすでに40年近くが経過していることになる。さすがに音の作りは古びた印象を与えるが、演奏から醸し出されるPassionはいまだ健在、21世紀の今でも十分通用する。ちなみにタルを一躍有名にした楽曲が、このアルバムに収められている「ブーレ」というインストゥルメンタル・ナンバー。J.S.バッハがケーテン時代(1717~1723)に書いたといわれる「リュート組曲ホ短調BWV996」のBourreeをモチーフにIan Andersonの悲しげなフルート・ソロが活躍する名曲。このJethro Tullというバンドも息が長い。デビュー以来紆余曲折を経ているとはいえいまだに現役でロックをやっているというのだから。

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