Out of Body Experience

イエスというバンドがある。NoではなくYesというところが意味深い。僕がイエスの音楽に初めて出逢ったのは今から23年前。「こわれもの(Fragile)」、「危機(Close to the Edge)」という所謂最盛期のパーソネルによる2枚のアルバムなのだが、特に、「危機(Close to theEdge)」。このアルバムはロック史に限らず全ての音楽ジャンルを超えて人類が生み出した至宝の傑作楽曲であると断言できる。

イエス:「危機(Close to the Edge)」

パーソネル
ジョン・アンダーソン(ヴォーカル)
ビル・ブラッフォード(ドラムス)
スティーブ・ハウ(ギター)
クリス・スクワイア(ベース)
リック・ウェイクマン(キーボード)

アルバム・タイトルにもなっている「危機(Close to the Edge)」は20分弱の大曲。クラシック音楽に通じる「急-急-緩-急」の4部構成で、コーダのクレッシェンド×アッチェレランドの様は興奮の極み。人間のあらゆる感情を喚起し、アジテートする流れはワーグナーに通じる。

歌詞は極めて哲学的で難解。日本語にしようとすると無理を来すので原詩のまま眺めてみるとよい。「体外離脱」を表しているように感じられる。
Close to the edge, down by the river.
Down at the end, round by the corner.
Seasons will pass you by,
Now that it’s all over and done,
Called to the seed, right to the sun.
Now that you find, now that you’re whole.
Seasons will pass you by,
I get up, I get down.
I get up, I get down.
I get up, I get down.
I get up.

1990年だったか、上記のクリス以外のパーソネルが「アンダーソン・ブラッフォード・ウェイクマン・ハウ」という名義で来日した際、NHKホールに足を運んだが、その感激は今でも忘れない。「危機」の最初の小川の音や鳥の声のSEに始まり、すべて完璧にレコードのまま再演してくれた。

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