祖国への愛

ダスビの興奮いまだ冷めやらぬ本日、溜まった企画書作りと事務作業を急ピッチで進めた。もちろんバックグラウンド・ミュージックはショスタコーヴィチといきたいところだが、少しばかりお耳の休憩(さすがにショスタコの音楽は暗く重く、これまでの人生になく連続的に聴いて来たものだから少々疲れ気味。決して飽きることはないのだが、精神が不安定になってきた・・・爆笑)。とはいえ、伊福部の「日本組曲」についても僕的には相当衝撃的だったみたいで、第4曲「佞武多(ねぶた)」が頭から離れない。どこかで聴いたリズム、旋律だなと初めて耳にしたときから思っていたが、ふと思い当たる音盤があり取り出して聴いてみたら・・・。
いやはや、結構似てる(この結構というのがポイント・・・笑)。
ということで、久しぶりに英国が誇る孤高のシンフォニック・ロック・バンドThe Enidを繰り返し。

The Enid:Touch Me
Charades
1. Humouresque
2. Cortege
3. Elegie(Touch Me)
4. Gallavant
Albion Fair
Part1
Part2

Personnel
Robert John Godfrey (keyboards)
William Gilmour (keyboards)
Francis Licherish (guitars)
Stephen Stewart (guitars, percussion)
David Storey (drums, percussion)
Terry Pack (bass guitar)

西洋古典音楽の語法を精緻にかつ進歩的に取り入れロック化したThe Enidに対して、伊福部の音楽は西洋古典音楽で使用される楽器と語法を使いながらあくまでも「大日本」を全面的に意識した東西混合「中庸」音楽。それゆえに味があるのかどうなのか、僕がやっぱり日本人であるがゆえそうなのか、あるいは震災から1年という特別な日に特別な意味合いを込めて触れたからそうなのか、ともかくすべてが僕のツボにはまった、そんな感じ。
そう、エニドの音楽が洗練かつスタイリッシュというなら伊福部の音楽は土俗的で野卑(笑)。しかしいずれにも共通するのは祖国への愛。こんなにもスノビッシュでありながら極東に住む我々にも感動を与えるブリティッシュ・ロック・ミュージックがあろうか・・・(あるある、いっぱいあると敢えて言わないでください・・・笑)

ちなみに、「シャレード組曲」の第2曲”Cortege”は邦題で「葬列」となっているが、伊福部の「佞武多(ねぶた)」を聴いて思い出したのがこれ。ショパンの「葬送」、ベートーヴェンの「葬送」、ワーグナーの「葬送」など世に葬送行進曲なるものは数多あるが、エニドの「葬列」も大作曲家のそれらと並べてみて全く遜色ない。


5 COMMENTS

雅之

こんばんは。

>第4曲「佞武多(ねぶた)」が頭から離れない。
どこかで聴いたリズム、旋律だなと初めて耳にしたときから思っていたが、

私は昔初めてFMラジオで聴いた時から、ずっとベト7の第二楽章を連想してしまいます。

第4曲「佞武多(ねぶた)」
http://www.youtube.com/watch?v=mDuFZV28Mi0

ベートーヴェン – 交響曲第7番~第2楽章
http://www.youtube.com/watch?v=o6X15CuTUeY&feature=fvsr

どうでしょう? 少し雰囲気が似てませんか?(笑)

ご紹介の盤も未聴で勉強不足です。聴いてみたいです!

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岡本 浩和

>雅之様
こんばんは。
なるほど、そういわれてみるとそうですね。
大発見です!(笑)
ちなみに、エニドのこのアルバムの音源がyoutubeに一つも落ちていません。
代わりといっては何ですが、mp3のfree音源が下記からダウンロードできるので”cortege”を聴いてみてください。
http://enid.freedownloadmp3.net/touch-me-repackaged/

返信する
雅之

なるほど!!
確かに”cortege”も雰囲気似ていますね!

私も大発見させていただきました。ありがとうございます。

それにしても、昨日は一緒に会場で同じ名演を聴いても、お互い違うイメージを思い浮かべていたんですね(笑)。音楽とは奥深いものです。

返信する
岡本 浩和

>雅之様
おはようございます。

>昨日は一緒に会場で同じ名演を聴いても、お互い違うイメージを思い浮かべていたんですね(笑)。音楽とは奥深いものです。

おっしゃるとおりですね。

返信する

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