ビクトリア、そして「激しい雨が降る」

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ビクトリア:聖週間のレスポンソリウム集
ハリー・クリストファーズ指揮ザ・シックスティーン

世俗曲を一切手がけず、生涯を教会音楽の作曲に尽くした16世紀スペインが生んだ大作曲家トマス・ルイス・デ・ビクトリアが、聖週間-すなわちキリスト教信者たちがイエスの受難を悼み、悔悟にくれる1週間-のために書いた18曲からなる音楽集。第1曲、ユダが自分自身を裏切るというキリスト自身の予言を内容とする「我が友が」に始まり、第18曲、イエスが処刑のあと埋葬されるシーン「主は埋められぬ」に至る、70分に及ぶ調べは神々しいほどの輝きと静けさを持ち、祈りの感情がほとばしる。
この音盤は、タワーレコードがEMIミュージック・ジャパンと共同で最近再リリースし、何と1000円ポッキリで手に入れることができる超オススメ盤。

今日は新月である。先週から東京は局地的な大雨が毎日のように降り続ける。朝から午後にかけて、快晴とはいわないまでもだいぶ天気が回復したように思ったのだが、夜になって激しい雨が雷を伴ってまた降り出した。

And what did you hear, my blue-eyed son ?
何が聴こえたの?青い目の息子よ
And what did you hear, my darling young one ?
何が聴こえたのかい?可愛い坊や
I heard the sound of a thunder, it roared out a warnin’
警告を発する雷鳴が聴こえたんだよ
I heard the roar of a wave that could drown the whole world
全世界を飲み込む波のうねりを聴いたんだよ
I heard one hundred drummers whose hands were a-blazin’
両手が燃えている100人ものドラマーの音を聴いたんだよ
I heard ten thousand whisperin’ and nobody listenin’
1万人もの囁きを聴いたんだけど、誰も聴いていなかったよ
I heard one person starve, I heard many people laughin’
一人が飢え死にするのを聴いたよ、そしてたくさんの人が笑い飛ばすのを聴いた
Heard the song of a poet who died in the gutter
どぶで死んだ詩人の歌を聴いた
Heard the sound of a clown who cried in the alley
路地裏で叫ぶ道化師の音を聴いた
And it’s a hard, it’s a hard, it’s a hard, it’s a hard
ともかく激しい、激しい、激しい、激しい
And it’s a hard rain’s a-gonna fall.
とても激しい雨が降りそうなんだ

 

~A Hard Rain’s A-Gonna Fall(「激しい雨が降る」) by Bob Dylan

ボブ・ディランが1963年にリリースした2枚目のアルバム「The Freewheelin’」に収録された名曲が頭を過ぎった。当時の社会背景的には「キューバ危機」のことを指すのだろうと随分噂されたようだが、ディラン自身は後に「単に何かが起きるということを歌った歌だ」と言明している。ちょうど45年を経た今、激しい雨は、まさに何かが起きる予兆のよう・・・。

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