テミルカーノフ指揮レニングラード・フィル ショスタコーヴィチ 交響曲第10番(1973.1.26Live)

ユーリ・テミルカーノフが亡くなったらしい。享年84。
以前どこかで書いたけれど、エフゲニー・ムラヴィンスキーの後釜でレニングラード・フィルの芸術監督・首席指揮者としてオーケストラの改革(改造)を促していったという噂から、例によって耳年増だった僕は長らく彼の演奏を、録音を避けていた。

それが大変な間違いだったことを、ここ数年の読響への客演を聴き、僕は悟った。
言葉にならない音楽の良し悪しは、結局は自分の耳で確かめるしかないのだとあらためて思う。

ショスタコーヴィチの交響曲第10番の確信に満ちた音と、アンコールで奏されたエルガーのニムロッドの荘厳な美しさの対比に感激した(2015年6月11日、サントリーホール)。

そしてまた、交響曲第13番「バビ・ヤール」での暗澹たる悲哀と鬱積、その後の解放に僕は思わず興奮したことを思い出す。

本当はもっとたくさん生の音を、テミルカーノフの音楽を聴いてみたかった。
合掌。

・ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調作品93
ユーリ・テミルカーノフ指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(1973.1.26Live)

50年前のライブ演奏を僕は聴いて卒倒した。
時代の生々しさまで如実に伝わる渾身のショスタコーヴィチ。

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