かれこれ40年前、初めてこのプロモーション・ビデオを観たとき、僕は痺れた。
MTVなどミュージック・ビデオ全盛期の頃で、今と違って視聴するのにいつどこでもというわけにはいかなかった映像は、ザ・フーの面々のいかにも楽しそうに観客を扇動する姿が音楽と実にマッチして、一見惹き込まれて行ったことを思い出す。
歌詞の中に次のような一節がある。
There’s a million ways to laugh
Every one’s a path
Won’t you join together with the band
意味は、笑顔は人の数だけあるけれど、すべては一つの道につながっており、共に歩もうということだけれど、おそらくピート・タウンゼントの意識には大して深いものはなかっただろうと思う。しかしながら、「皆大歓喜」のメッセージが言下(無意識下?)に込められているのは確かであり、その音楽の持つポジティブなエネルギーを合わせ、当時、ずっと僕の耳から離れなかったのはそういうことだったのだと理解した。
音楽とは魔法だと思う。
・The Who:Join Together (1972)
Personnel
Roger Daltrey (lead vocals, harmonica)
Pete Townshend (guitar, synthesizer, jew’s harp, backing vocals)
John Entwistle (bass, backing vocals)
Keith Moon (drums)
1972年6月25日、ウェンブリーにあるロンドン・ウィークエンド・テレビジョン・スタジオにて撮影。観客にはザ・フー・ファン・クラブの会員たちが動員されたそうだ。
何度観ても素晴らしいプロモーション・ビデオだと思う。
こちらはピートとロジャー2人きりになったザ・フーの2015年はハイド・パークでのライヴ。
不変